
2021年(令和3年)9月
2021年9月25日(土)

20社を超えるマスコミに政権政策を発表する枝野幸男代表(19日、十日町市角間で)
「農業者個別所得保障」復活を
中里で政権政策発表 報道20社余、ねらい的中で全国にアピール
政権交代をめざす野党勢力のトップ、立憲の枝野幸男代表は、農業政策の政権政策発表の場に十日町市を選び、地元農業者と懇談し、コメ農業を主体に政権交代後の農業政策を掲げ、その主軸に「農業者個別所得保障制度」の復活を打ち出した。十日町市を政策発表の場に選んだ背景は、魚沼米の産地であり、中山間地農業の地で、伝統的に自民勢力が地盤を固める地で、その現場で行うことで政策アピールにつなげたいとの思いが想起できる。枝野代表のねらいは的中し、その日夜のNHKニュースや民放、翌日の新聞などで「枝野代表、十日町市で農業政策発表」が流れ、十日町市の地名と共に立憲政権後の農業政策が大きく流れ、妻有の農業事情アピールの場になった。
(詳細は2021年9月25日号で)

梅谷守氏(左)を応援する枝野代表と森裕子6区選対本部長(右、19日、十日町市本町で)
「4年間、地道に歩いた」、今度こそ
野党市民連合・梅谷守氏、枝野代表、森副代表が支援
「新潟6区の勝敗は十日町地域の情勢が大きく影響する」と見る野党市民連合の梅谷選対は19日、十日町市に立憲・枝野幸男代表を迎え、市内2ヵ所で街頭活動を行い、枝野代表は中里角間で地元農業者と懇談し、衆院選に向けた農業政策を発表した。街宣で枝野代表は「任期満了までの4年間、梅谷氏は地道に6区を歩いた。なかなか出来ることではない。この4年間で皆さんの暮らしは良くなったのか。この4年間で政権交代できる構図を作ることができた。自信を持って国会に送り出せる人材、それが梅谷氏だ」と、妻有SC通りの下島と国道117号本町通りで街宣し、「今度こそ議席を」と訴えた。
枝野代表の十日町入りは初めて。前回2212票差で惜敗している梅谷氏だけに、立憲本部も「強力なテコ入れ」を6区には行っている。枝野代表の来市はその証左だ。両会場には3百人余の聴衆が参集し、梅谷6区選対本部長の森裕子参院議員が街宣主導し、「市民と野党は一つ」と共闘を呼びかけた。梅谷氏の応援で枝野代表は「この4年間で梅谷さんを当選させる構図を作ることができた」と野党市民連合の集結を強調した。
(詳細は2021年9月25日号で)

再入札を説明する津南町・桑原悠町長(22日、町議場で)
JVで再入札、規模・工法変えず
津南町保育園増築 資材仕様見直す、ウッドショック高騰要因
津南町の中央部の同じ小学校区の3つの保育園を再編統合するため、町中央部の「ひまわり保育園」を木造増築する建築工事入札は7月下旬に実施したが不落となり、町は再入札を検討、建築の資材仕様などを見直し、入札参加を地元企業を含むJV(特定共同企業体)形態にした。今月末に入札公告を町ホームページで公表し、11月上旬に再入札、中旬の町議会臨時会に工事請負契約を提案、可決後に本契約し着工したい方針だ。22日の町議会全協で方針を説明した桑原悠町長は「大変厳しい時代に生きる子どもたちに、津南の一番良い環境の中で過ごし、成長してほしい」と再入札への理解を求めた。
保育園増築担当の町教育委員会の説明によると、入札不落後、設計担当ワシヅ設計と設計内容や資材仕様など全般的に再点検し、増築規模縮小も検討にあげ再検討の結果、「増築床面積など規模と建築工法はそのままで建築資材や仕様を見直した」、入札参加を地元企業を含む「JV(特定共同企業体)」を条件に再入札を実施する。
(詳細は2021年9月25日号で)

数十年ぶりに確認された絶滅種ナンバンギセル(今月3日、涌井泰二氏撮影)
絶滅種「ナンバンギセル」発見
長野県2002レッドリスト 63年ぶり「ネキトンボ」も県境地に生息
今回の発見は、栄村が昨年から取り組む「自然環境保護条例」制定に向けた希少動植物調査活動で、調査員の涌井泰二さん、広瀬明彦さんが今月3日発見。調査活動のなかでススキを刈り取った時、見つけた。「花が咲いていなければ分からなかっただろう。長野県の2002年レッドリストに絶滅種として載っており、実際はそれ以前から確認されていなかったのだろう。だが、ここ栄村では営々と生き長らえてきたのだろう」。
さらに1958年以降、生息の確認がないトンボ類「ネキトンボ」の生息も今回の調査活動で確認された。
(詳細は2021年9月25日号で)

高齢化が進む松代・松之山地域で役割はさらに大きくなるとされる県立松代病院
2つの県立病院維持、必要な機能
関口市長 県地域医療再編で、「集約の段階にない」
妻有地域は民間病院の病床撤退や町立津南病院の病床削減などで5年間で病床数は277床減少。現在は県立十日町病院、県立松代病院、津南町立津南病院で公立で計375床が稼働。県立・町立病院が地域医療を支えている現状がある。関口市長は県地域医療構想について「県が作る最終段階で意見交換もした。妻有地域には2県立病院、1町立病院があるが、これをどういう形で県構想の中に当てはめ、この地域に必要な医療、また介護福祉の体制を合わせて組んでいくかの段階に来ている。市としては県立病院は2つあり、どういう機能が必要かは県に話していく。しっかり検討し、県と理解を一致させ前に進める、そういう段階にある」と姿勢を示した。
(詳細は2021年9月25日号で)

30年余サルナシ栽培に取り組む藍匠・柳さん
スーパーフード「サルナシ」、大手が関心
増産要請、「藍匠」後背地再生で1000本植栽、2年後に全国サミットを
キウイフルーツの原種で、豊富なビタミン類が含まれ栄養価が高く、健康・美容面、さらに肺がんや皮膚がん抑制効果もあるとされるスーパーフード「サルナシ」(コクワ)。十日町市六箇山谷で約2・5㌶に5千本のサルナシを栽培、日本一のサルナシ園を掲げる藍匠・魚沼山菜農園(柳幸雄社長)は東京の大手健康食品・化粧品原料メーカーからサルナシの注文が入り昨年は5百㌔、今年は倍以上の1・2㌧を納めている。柳社長(69)は「メーカーからは『最低5㌧は欲しい』と言われている。全国で十日町のサルナシへの関心が高まるきっかけになる可能性もある」と期待する。今秋は需要の高まりを受け荒廃畑を再開墾し新たに栽培畑を拡張、千本を植栽。今後も増産体制を進める方針だ。
(詳細は2021年9月25日号で)

ダブル受賞の「妻有そば」「新そば」と玉垣社長
2年連続の乾麺大賞
玉垣製麺所「妻有そば」、期間限定「新そば」も4位に
乾麺製造販売の玉垣製麺所(玉垣哲郎社長)の「妻有そば」が日本蕎麦保存会の主催する「おいしいそば乾麺大賞」で昨年に続き2年連続グランプリに輝いた。
「妻有そば」は昭和29年に販売を開始、自社工場での製粉で、挽きたての香りと豊かな風味をいつでも手軽に楽しめる、十日町の名産として長く愛されているそばの乾麺。「乾麺大賞」は全国のそばファンからのアンケートをもとに、同会で蕎麦鑑定士、運営委員会が鑑定、審査を行い、ランキング形式で発表するもの。さらに今年は同社が平成26年から販売している期間限定の「新そば」も同時に4位に入賞し、ダブル受賞を果たした。
(詳細は2021年9月25日号で)

今年の接客大賞を受賞した月岡さん、秋山さん、石橋さん(左から)
第8回接客大賞に月岡さん、秋山さん、石橋さん
津南町商工会が優秀3人を表彰
優れた接客を行っているとして、津南町商工会(島田繁会長)サービス部会(山岸祐二部会長)は21日、第8回接客大賞個人接客部門で同商工会員の3人を表彰した。
今年の受賞者はジャックマン秋山望さん(kura cafe)、月岡奈津子さん(髪工房なつ)、石橋昌子さん(津南高原開発)。
(詳細は2021年9月25日号で)

奥信越3市町村のレンタサイクルが住民限定で最大1800円引で利用できる(森駅で)
サイクル観光でスクラム
奥信越3市町村 住民限定で貸出割引スタート
奥信越をレンタサイクルで楽しむ広域コースなどを視野に、十日町市、津南町、栄村の各観光協会が連携しこのほど「広域サイクルルート研究会」を発足。新型コロナウイルス影響で健康的で安全な観光としてアウトドア需要が高まるなか、「自転車」を活用するサイクルツーリズムを検討する。連携事業第一弾として、3市町村の住民限定で最大1800円のレンタサイクル割引が受けられる共同企画がきょう25日から始まっている。「電動アシスト自転車で地域巡りをしてみませんか」と利用を呼びかけている。
(詳細は2021年9月25日号で)
2021年9月18日(土)

2023年度募集停止に対し、地元の存続運動が高まっている十日町高校松之山分校
「なぜ募集停止」、再び存続直訴
松之山分校2023年度に 県教育長再来訪予定、「なくてはならない教育の場」
新潟県教育委員会は今年6月、県立高校再編整備計画(2022年度〜2024年、3ヵ年計画)を公表し、昨年度に同計画で方針表記した「十日町高校・松之山分校、令和5年度(2023年度)募集停止」を改めて記載し、県教委の変わらない方針を示している。これに対し地元松之山地域の「松高支援会連絡会」はこの3ヵ年計画を受け、8月27日、同連絡会の小野塚良雄会長ら3役で県教委を訪れ、「教育効果をあげている松之山分校は、地域にとっても広域圏にとっても、なくてはならない教育の場」と改めて存続を要望している。県は年内に稲荷善之教育長が松之山を再訪問し、同連絡会らと懇談する方針だ。地元自治体の十日町市・関口芳史市長は「地域に必要な教育の場である」と存続を県に求めており、30人余の学生が通う津南町の桑原悠町長も「通学支援をしている。地域にとって必要な教育機関である」と同様に存続の必要性を話す。今後、県教委・稲荷教育長の地元での懇談会に関心が集まるが、少子化が進むなか、県立高校再編は大きな地域課題になっており、今後の動きに関心が集まる。
(詳細は2021年9月18日号で)

野党・市民連合で衆院選に挑む梅谷守氏(左から2人目、13日)
政権交代、ゆがんだ政治一掃を
11月上旬に予定の衆院選に三度出馬する立憲民主・新潟6区総支部長の梅谷守氏(47)は、野党共闘と市民連合の支援を受け、現職の自民・高鳥修一氏(60)に挑む活動を展開し、13日には十日町地域選対事務所をクロステン近くの市内八幡田町に開設。事務所開きで野上正一選対本部長は「梅谷を今度こそなんとしても国会へ送り出す、その第一歩が今日。情勢はここ十日町の結果が6区全体の結果に直結すると、6区選対本部もテコ入れを強化している」と、前回2017年選で十日町市で現職に差をつけられた2713票を縮め、逆転する強力な運動を展開する方針を述べ、コロナ禍で参加者数を絞った20人余で気勢を上げ、臨戦態勢に入った。
立憲民主の枝野幸男党首が19日、十日町市入りし、衆院選で初議席をめざす野党連合候補の梅谷守氏(47)の応援街宣をする。19日午前9時10分から妻有ショッピングセンター前、同9時40分から本町2・第四北越前で街頭演説する。梅谷6区本部選対委員長の森裕子参院議員も同行。枝野氏は前日新潟入りし、十日町の後は北陸に向かう。
(詳細は2021年9月18日号で)

地元住民が参画する地域学習「まつのやまタイム」などの活動を評価(まつのやま学園提供)
「住民参画教育」を高評価
開校5年目の小中一貫校・まつのやま学園(藤田剛学園長、80人)。生活科・総合学習の時間を使った地域学習「まつのやまタイム」は年度当初から地元住民が参画し学習内容を決める形を取るなど、少子化が進む地域の宝である子どもたちを住民一体で育てる環境がある。この住民参画型教育を評価し、「第36回時事通信社教育奨励賞」に県代表として推薦されエントリー。全国63校の中から一次審査通過30校に入り、最終審査で努力賞を獲得したことが16日発表された。選定観点に『地域社会に根差した教育』や『実践は数年以上の積み重ねがあり定着しているか、また全国的にその水準がトップクラスにあるか』などあり、わずか開校5年で高評価を得た形だ。昨年度は松之山地区の出生数はわずか3人。止まらない少子化に住民が危機感を持ち「ふるさとの学校のために」という強い想いが背景にある。
(詳細は2021年9月18日号で)

松之山地域のプラットフォームになっている「里山ビジターセンター」(右が柳代表)
地域資源の活用、全国が注目
連続の環境大臣表彰を獲得した。松之山温泉組合(島田怜組合長)が第40回温泉関係功労者として「環境大臣表彰」を受けることが決まった。松之山温泉は温泉総選挙2020で今年3月に「環境大臣賞」を受けており、半年間で2回目の環境大臣の名を冠する最高賞を獲得。どちらも『温泉の持続可能な利用を通じ、活性化の顕著な功績がある』の評価。地熱発電の稼働、温泉利用の特産品開発などの持続的な取り組みを高く評価。さらに今年は、まつのやま学園が「第36回教育奨励賞努力賞」、松之山・下川手地区の美人林を守る会が「農林水産大臣賞」を獲得するなど全国表彰が相次ぐ。住民が地域作りや学校に積極的に関わる活動が評価され、全国に「松之山あり」をアピールしている。
(詳細は2021年9月18日号で)

津南町立津南病院
中長期計画、秋から本格始動
町立津南病院 職員4チーム、増患など改善部会設置も
4年前の平成29年(2017)に病院運営審議会の経営改善答申を受け3年の町立津南病院。昨年度の病院単独決算は赤字額は3億2千万円とまだまだ巨額だが、昨年比1億149万円の収支改善となっている。桑原町長は津南病院の経営改善に加え将来展望を住民や近隣医療機関に示すため『中長期計画』の策定を進める方針。9月議会で風巻光明氏の一般質問に応え「新型コロナワクチン対応のため遅れているが、秋には福祉保健課を交えながら検討部会を立ち上げたいと考えている」と中長期計画策定の端緒につく見通しを示した。
(詳細は2021年9月18日号で)

発明工夫十日町市長賞・庭野空さんの「飲食店で食べたり、飲んだりする時に使うコロナウイルスをまき散らさないフェイスシールド」
想像力や観察力を作品に
発明工夫模型展に小中学から480点
夏休みの力作を一堂に展示する第49回十日町市中魚沼郡児童生徒発明工夫模型展・第37回生物標本展は10日、新コロナの影響で千手中央コミュニティセンターを会場に審査会のみで行った。出品数は発明工夫が178点、模型は102点など生物標本と合わせ480点。想像力や観察力豊かな作品が集まったが、コロナ禍の影響で昨年より149点少なかった。
発明工夫で十日町市長賞を受賞した庭野空さん(川治小6年)は昨年に続く受賞で、新型コロナに対するフェイスシールドの改良版。「飲食店で食べたり飲んだりする時に使うコロナウイルスをまき散らさないフェイスシールド」で、「飲食店にお客さんが困っているのを知り、安心して外食できるように」と首にかけられるファンを使ったフェイスシールドを考案。また津南町長賞を受賞した丸山心暖さん(津南小5年)の「ずり落ちストップボタン」は、ランドセルの上の体操着袋が登下校の時にずり落ちてしまう体験からネームリボンを使って合体させる工夫をしたアイデア作品。また今年は東京五輪が開かれ地元出身の服部勇馬選手が男子マラソンに出場したことから、それらを題材にした模型も出品されていた。
(詳細は2021年9月18日号で)