春の県総体が高校時代最後のゲームになった。「これまでで一番体が動き、多くの得点を上げられた試合でした」。小学2年から取り組むバスケットボール、惜しくも2回戦で敗退。「卒業後も社会人チームがあれば、続けたいです」。さらに小学4年から学ぶ「書」。毎週一度、十日町の書道教室に通う。飯山線津南駅近くで温泉旅館「雪国」を家族で営み、祖母が書の先生でもあり、影響を受け取り組み続けている。前の書道塾では8段まで取得。「行書が好きです。流れで書く感覚が好きです」。十日町市展や県展、新聞の書道展などに出品している。

　バスケと書、「動と静」のメリハリある生活から、高卒後は今度は「調理」の世界に進む。専門学校で2年間、基礎を学び、修行に出る。「将来的には家業を手伝いたいと考えています」。和・洋・中、進む分野は「まだ決めていませんが、幅広く学びたいと思います」。

　昨年11月、修学旅行で沖縄へ行った。「観光地めぐりより、民泊が思い出深いです。その家は居酒屋を経営していて、厨房に入れてもらい、ちょっと手伝いました」。雪を見たことがないと言うので、雪景色の写真データを送ると喜ばれた。

　書。色紙に何か書くとしたら？ の質問に『家族』と即答した。「バスケではケガが多く、部活や通学でもお世話になり、支えてくれた家族に感謝の思いを込めたいです」。高校の時間は残り8ヵ月余り。「早いです。充実して楽しい時間でした。これも家族のおかげです」。