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2021年(令和3年)4月

2021年4月24日(土)

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初の飲食店感染、拡大懸念

県内でも変異ウイルス確認

 新型コロナ感染拡大の要因とされる飲食店の規制を強化するなか、十日町管内でも19日以降、飲食店関係から感染者8人に拡大。感染経路が難しくなる市中感染の状況だ。これまでの福祉施設関係を中心とした感染と違い不特定多数の広がりが懸念される=23日朝現在。

(詳細は2021年4月24日号で)

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来るたびに進化している、そんな温泉施設にしていく」と経営方針を話す酒寄社長

進化する竜ヶ窪温泉、「温泉で本が読める」

 全国名水百選の地にある津南町の「竜ヶ窪温泉」は26日、新会社の経営により1年4ヵ月ぶりに営業再開する。

 今月1日から津南町と管理委託契約により経営する「SAKURA PIRATES(サクラパイレーツ」は栃木・小山市で温浴施設を経営するほか、関東エリアなどで温浴施設などを委託経営する。酒寄学社長は「温泉は余暇の時間。好きなように寛げる時間を提供したい」と、広い露天風呂など活用し『読書ができる温泉』を提供するほか、数年以内に人気のサウナを充実する計画。「この1年は、外見上の変化は少ないが、来るたびに進化している、そんな温泉施設にしていく」と経営方針を話す。

(詳細は2021年4月24日号で)

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「鬼滅の刃」がきものフェスタに登場

 きものフェスタに『鬼滅の刃』が登場。今月5〜9日まで開催された十日町きものフェスタ2021で、付下・着尺・羽織・コート部門に出品したコート『瓜』が十日町市長賞に輝いたきものメーカー・秀美(越村秀彦社長)から、訪問着部門に『鬼滅の刃』を彷彿とさせる作品・『神楽』が出品され、大胆なデザインが話題を呼んだ。

(詳細は2021年4月24日号で)

今年のきものフェスタに出品した訪問着『神楽』と越村透さん

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シナイモツゴ研究、奨励賞

 自分たちの取り組みを環境保全に繋げたいと、絶滅が危惧される市内生息の希少淡水魚「シナイモツゴ」の研究を平成29年度から続ける十日町高校生物部。先月28日、オンライン開催の「令和3年度日本水産学会春季大会・高校生ポスター発表部門」で同校生物部が奨励賞を受賞し、同校に届いた賞状を12日、森川幸彦校長が伝達した。

(詳細は2021年4月24日号で)

奨励賞を受賞し総文に臨む廣瀨君と若井さん(中央)

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津南町、集団接種始まる

 津南町でも新型コロナウイルスのワクチン集団接種が20日から始まった。初日は30人が町文化センターホールで医師の予診を受けた後にワクチン接種。接種後は15分余の待機時間があるが、町によると体調の変化や副反応はなかったという。

(詳細は2021年4月24日号で)

高齢者対象の新型コロナワクチン集団接種が津南町で始まった(20日、町提供)

2021年4月17日(土)

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新型コロナ感染拡大、初の教育現場にも

「あんしん」は全員回復し現場復帰

 新型コロナの収束が見通せない状況だ。十日町管内では今月7、8日と陽性判明者の県発表がゼロとなり、感染拡大が止まるか期待されたが9日以降、再び陽性者が出た。12日には管内の学校では初のケースとなる津南中等教育学校の10代男子生徒の陽性が判明。同校は14日から臨時休校するなど教育現場にも影響が出ている。昨年12月以降、管内関係者の陽性判明者は55人となっている=14日朝現在。

 県が発表した9〜14日朝までの陽性判明者は、十日町保健所管内が60〜80代の男性2人と、50〜80代の女性5人。また南魚沼保健所管内だが津南中等教育学校の男子生徒1人の陽性も判明。管内関係者は合わせて8人となった。

(詳細は2021年4月17日号で)

飛渡川リーフレット環境副大臣へ.jpg

環境大臣に思い届く

 「私たちの思いが環境大臣に届いた」—。飛渡第一小学校(佐藤満校長)は昨年度、中条と下条の境を流れる飛渡川の上中下流の水生生物と水質の調査を全児童8人で行い、結果をまとめた「飛渡川リーフレット」を児童がパソコンで制作。それを手に水落敏栄参議院議員が14日、堀内詔子環境副大臣を訪れ児童たちのリーフレットを渡した。

(詳細は2021年4月17日号で)

飛渡小児童の思いが水落議員(左)から堀内環境副大臣へと伝えられた

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きもの産地に匠の技79点

 着物総合産地最大のイベント「十日町きものフェスタ2021」が、十日町織物工業協同組合(吉澤武彦理事長・加盟18社)主催で5日〜9日、クロステンで開催。17社が出品して各社が技術の粋を注いだ力作79点を展示し、産地の意気込みをアピールした。

 期間中は各地の卸商社と小売店が訪れ6部門に分けて審査し各製品が評価を受けた。展示品には職人たちが技を複合的に盛り込み、華やかさ、落ち着き、渋さを表現してあり、加盟各社の取引先でもある審査員は覗き込むようにして細部まで見ていた。

(詳細は2021年4月17日号で)

経済産業大臣賞・吉澤織物

特選手描振袖 復刻・時代衣裳 四季の花丸 春秋文様

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入学おめでとう

 十日町市内の小学校で8日、入学式が行われ特別支援学校を含む18校に352人が入学した。

 このうち、飛渡第一小学校(佐藤満校長)では2年ぶりに新入生があり、入学式は喜びに包まれた。

(詳細は2021年4月17日号で)

緊張した面持ちで入学する新入生(8日、飛渡第一小で)

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「穴藤の石落とし」町文化財に

 津南町と栄村で取り組む日本ジオパーク・苗場山麓の象徴と言える「柱状節理」が津南町指定文化財となった。町文化財調査審議会(清水迪男会長)は先月24日に開き、名勝として「穴藤の柱状節理」を町指定文化財にするよう答申。翌25日に行った町教育委員会で承認を受け、34番目の町文化財となった。

(詳細は2021年4月17日号で)

町指定文化財となった断崖の柱状節理「穴藤の石落し」(苗場山麓ジオパーク推進室提供)

2021年4月10日(土)

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オンライン会見で「緊急事態宣言」を発出する医師会代表(2日)

新型コロナ、緊急事態宣言 医師会・福祉団体

感染拡大、医療・福祉体制が逼迫

 新コロナウイルス感染者が2週間でいっきに40人を超え、9日朝現在47人まで拡大している十日町管内の感染状況を受け2日、地元医師会と福祉関係者は緊急オンライン会見し、『医療福祉緊急事態宣言』を発出し、医療現場・福祉現場が危機感にあることを訴え、地域住民にさらなる感染予防と不要不急の会合や多数での飲食の自粛などを呼びかけ、早期の感染収束への協力を要請した。

 オンライン会見には中魚沼郡医師会・県立十日町病院・新潟大十日町いきいきエイジング講座・妻有地域包括ケア研修会の代表が出席。十日町病院・吉嶺院長は一時的な対応措置として一般入院病床の2割制限を実施していることを明らかにし、「救急・外来診療は通常対応だが、入院病床は十日町病院・松代病院・津南病院とも逼迫しつつあり、これ以上の制限が必要になると医療崩壊につながる。それは地域の皆さんの生活崩壊につながる。これはまさに災害」と新コロナ感染拡大への強い危機感を訴える。

 緊急会見では新潟大十日町いきいきエイジング講座の特任教授で新潟県新型コロナウイルス感染症対策専門家会議委員の菖蒲川由郷医師が作成の「人口10万人あたりの感染者数」が示され、十日町市の急上昇を「突出した感染者数の発生」としている。

 新潟大大学院医歯学総合研究科・菖蒲川医師は「十日町市は人口10万人あたりでは県内で圧倒的に多い。感染者の年齢分布では全国的傾向では20代が最も多いが、十日町管内は60〜70代が最多。次が30〜40代の働き盛り。高齢者が重症化しやすいことを考えると、その危機が高まっている。さらに今後、高齢者施設や医療機関に感染が拡大してしまう懸念への注意が必要だ」と専門の立場から十日町の状況と今後への注意を促し、新型コロナ感染拡大の予防の徹底を呼びかけた。

十日町・津南管内 感染ルート複雑・多様化に

 十日町市での新型コロナウイルス感染拡大がなかなか止まらない。今月に入ってからは津南町でも県外往来歴がある30代男性の陽性が判明し、昨年末からの管内関係者の感染者は47人になっている=9日朝現在。

 今月に入ってからの陽性判明者は、十日町市で10人、津南町で1人の合わせて11人。このうち特養老人ホーム「あかね園」関係では感染が拡大し、60〜90代の入居者3人と介護職員ら4人の合わせて7人の陽性が判明した。同園では、個人防護具を県や市から受けて現場の補充に充てているほか、現場の介護や看護の人材が不足しているため、支援について各方面から連絡を受けながら調整作業を行っているという。一方、津南町の男性は5日に悪寒と発熱があり、医療機関を受診しPCR検査の結果、陽性が判明した。感染経路は調査中だが、県外往来歴があるという。また2日に感染が発表された60歳代無職女性(先月30日に感染が発表された60歳代会社員女性の濃厚接触者)の同居家族2人(70代男性、90代女性)にも感染したことが分かった。

 十日町管内の感染者は昨年末から今月9日朝現在まで47人。あかね園関係者は9人に増えたが、これまで陽性が判明したあんしん関係者の16人や庭野医院関係者6人、鈴木土建関係者4人以外は感染が広がっていない。一方、この他に自営業や無職などの感染ルート不明による陽性判明者は12人となっている。

 コロナ収束の道筋が見通せないなか、これまで同様、感染ルートは複雑、多様化しており、両市町では広報に県医療調整本部と市街連名の広報チラシを入れて配布するなど、更なる感染拡大防止を呼びかけている。

 (前号掲載の医療機関は、十日町市中魚沼郡医師会により公表の確認がとれましたので、今号では庭野医院と掲載しました)

PCR検査費用、半額補助

感染者・濃厚接触者事業所を対象

 十日町市は地域で急増している新コロナ感染拡大に対応し、市内事業所内で感染者発生や濃厚接触者を保健所が確認した事業所を対象に、事業所が従業員などに行うPCR検査費用の半額(上限1万円)を補助する事業を4月1日にさかのぼり実施することを決め、5日発表した。予算規模は約千人分を予定し、1千万円を専決処分する。財源は臨時交付金を充てる方針だ。

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日本遺産・地域ロゴマークが

 『究極の雪国とおかまち|真説! 豪雪地ものがたり』が昨年6月、日本遺産認定され、その認定ストーリーに作成が認められている「地域ロゴマーク」が出来上がった。デザインは雪の結晶をイメージする「輝く結晶で十の字を構成し、五つ(五色)の認定ものがたりも表現」とする。五色は食・美・祭・着・建の表現している。

 「Snow Rich」は「スノウリッチ」と表記し、「リッチ=豊か」は量だけではなく、雪は文化、この地ならではの「ものがたり」は日本の宝であり、それらを世界に届ける意思表示として英語表現している。英語の脇の「ロゴタイプ」はデザインの落款のイメージで使用する。制作は本社・名古屋市の「ナカシャクリエイテブ株式会社」で制作デザイナーは長野五輪や大手飲料メーカーデザインを担当した菊池公一郎氏。市では今後、使用ガイドラインを作成し、民間事業者など活用を広げたい方針だ。

日本遺産の認定で作成が認められ、十日町市が作成した地域ロゴマーク

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「夢の実現」めざし16期生73人が歩み出した津南中等教育学校入学式(5日)

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過去最少の34人が津南中に入学(8日)

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新入生3人が入学した上郷小学校(8日)

夢の実現、73人が挑戦

津南中等教育学校、魚沼エリア23校から新入学

 16期生73人が入学、「夢の実現」に向け歩み出した。県立津南中等教育学校(小林英明校長)の入学式は5日に開き、新入生73人(男36、女37)を迎えた。新型コロナウイルス対策で今回も在校生や来賓の参列は見合わせ。新入生を代表し齋藤友愛さん(十日町小出身)が誓いの言葉。「たくさんの新しい仲間と出会えたことを心強く、嬉しく思う。仲間と関わりながら人として成長し、夢の実現に向け、志を高く思いやりを持ち前に進んでいきましょう」と呼びかけた。今期は全校321人(男137、女184)となる。

 昨年度はクエストカップ全国大会でグランプリ獲得チームが出るなど、学生が地域を学ぶ探究学習『津南 妻有学』の成果の一端を示す。就任3年目の小林校長は探究学習に触れ「一人ひとりが主体的に学ぶ姿勢を身に付けるとともに、変化の激しい時代を逞しく生きる力を身に付けるため、徹底的な地域に関わる探究学習に力を入れている。自分の進路を考え、目先の目標を考えるだけでなく、20〜30年後の未来を見据えてほしい」と激励。一方、生徒会長の5学年・富井優花さんはウォルト・ディズニーの言葉4つのC( 好奇心Curiosity、自信Confidence、 勇気Courage、継続Constancy)を英語で紹介。「主体的に考え行動、失敗を恐れず挑戦する中等生になり、仲間と共に夢の実現に向かって下さい」と英語教育に力を入れる同校らしい言葉で新入生を歓迎した。

 今期の同校は募集80人に対し志願者73人・倍率0・91倍(前年46人・0・575倍)と過去最低だった前年より多かったが、6年連続で定員割れ。16期生は23校(前年18校)から73人が入学。構成比は十日町市49人67%、津南町18人24%。近年は入学者が減少している南魚沼市5人6%。

 入学者の学校別内訳は次の通り。

 【十日町市49人】川治10、水沢9、田沢7、十日町3、西3、鐙島3、貝野3、中条2、馬場2、東2、下条1、上野1、橘1、千手1、松之山1【津南町18人】津南14、芦ヶ崎3、上郷1【南魚沼市5人】上関2、薮神1、中之島1、六日町1【栄村1人】栄1

    ▼△

 県教育委員会は昨年に志願者数減少でいったん津南中等校の募集停止方針を出したが、地元反発を受け撤回。先月、県立中等教育学校あり方検討委員会が県教委に『令和3〜4年度の間、中高一貫教育の将来的なあり方について地元自治体との意見交換を継続し行い、令和5年度にそれぞれの中等校の特色化の状況や志願状況等について検証した上でそのあり方を検討することが適当』と答申した。地元自治体との連携など、この2年間は存続に向けた重要な期間となる。

初の1クラスに

津南中学校、新入生34人が入学

 初の1クラス編成に—。創立53年目の町立津南中学(関谷郷志校長)。第53回入学式は8日に開催。新入生は34人と過去最も少なく、同校史上初の1クラス編成となる。少子化が進んでいる現状が色濃く出た。今シーズンは全校生徒124人。桑原町長は県立津南中等教育学校との並立を解決すべき課題に挙げているが、具体的にどう取り組むかに関心が集まる。

 教育目標に『自主・自律・敬愛』を掲げる同中学。新入生誓いの言葉では山本慶吏くんが壇上で「言葉のやり取りが苦手なので、中学の3年間で克服したい。先輩方が築きあげてきた伝統を学び、さらに発展させることを誓います」と意欲。一方、関谷校長は「忍耐力、我慢する力を身に付け、仲間と鍛え合い、健やかな力を作り上げて下さい。一人ひとりの力に期待している」と激励の言葉を贈った。

希望胸に59人

​津南町小学校入学式

 希望と少しの不安を胸に入学—。津南町3小学校の入学式は8日に行い、津南48人、芦ヶ崎8人、上郷3人の計59人が新たに入学。ピカピカの衣装でおめかししながら6年間通う学び舎に入り、在校生らから拍手の祝福を受けた。

 上郷小(佐藤吉弘校長)は3人が入学。6年生と共に、ちょっと緊張気味に入場。今月赴任の佐藤校長は新入生に『元気なあいさつ』『本をたくさん読む』『外でたくさん遊ぼう』の3つのお願いをし「楽しい学校生活を送ってほしい」。一方、1年生を迎える言葉で6年・中島千晴くんは「ちょっぴり心配なこともあるかもしれないけど大丈夫。困ったことがあったら助けます。だから安心してください」と呼びかけた。今期は全校37人で学び合う。

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神目箒農家の1年を追った小野さん(3日)

人生の選択肢、ヒントに 松之山で農家の1年を追う

 埼玉から松之山に移住してシソ科の神目箒(かみめぼうき=ホーリーバジル)を栽培し、神目箒茶などの製品を販売する嶋村彰さん(42)の生活を1年間追い撮影した都内在住の写真家・小野悠介さん(33)。数多くの写真から厳選した66点を展示した「太陽と月の下」展が3日〜5日、十日町情報館で開かれた。

 写真には農作業風景と家族の日常、満開の桜、雪に埋もれた道から見上げた星空など、味わい深い作品を訪れた人たちは覗き込むように鑑賞していた。小野さんは2015年から中条飛渡の池谷集落を訪れ撮影取材を続ける中で「松之山におもしろい人がいる」と知人に紹介され嶋村さんと出会い、2010年から撮影を始めた。

 これまで各地で撮影した写真は都内での展示で完結していたが撮影地での展示は初めて。「十日町の人たちにも市内でこういう暮らしをしている人がいることを知ってもらい、人生の選択肢やヒントにしてもらえたらと思う。今後も嶋村さんと仲間たちを追ってみたい」と話していた。

2021年4月3日(土)

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ワクチン接種を受ける吉嶺院長(26日、十日町病院で)

新型コロナ さらに感染拡大、「予防徹底を」

​市中感染すでに37人、感染経路不明も

 新型コロナウイルスの感染が広がっている十日町市で、懸念されていた医療機関や高齢者福祉施設にまで感染者が広がっている。先月30日、医療機関職員の陽性が判明したのに続き、翌31日には医師や受診者も感染、同医療関係者は6人になっている。また十日町福祉会が運営する特養老人ホーム「あかね園」の女性介護職員や鈴木土建の男性従業員に陽性者が出るなど感染ルートが複雑化している。昨年末からの管内関係者の感染者は36人になり、市や十日町市中魚沼郡医師会は危機感を強め、市民に感染防止の徹底と「発熱などの症状がある時は早目の受診を」と強く呼びかけている。=2日朝現在。

 新型コロナの医療機関や高齢者福祉施設への感染の広がりで、市民に不安感が増している。同医療機関は職員らが陽性となり、乳幼児を含む濃厚接触者にも感染が広がった。一方、県がクラスターと認定した障がい者支援施設・ワークセンターあんしん関連の感染者は16人となり、同センターの全職員と全利用者、他事業所の感染リスクの高い職員・利用者のPCR検査を実施し陰性となっているが、中には陰性だった30代の男性職員と50代女性利用者が、その後に発熱し再検査の結果、陽性が判明するというケースも出ている。

 一方、あかね園ではホームページで新型コロナの陽性者が出たことを公表。デイサービスやショートステイを先月30日から休止している。村山薫理事長は「休止期間は関係機関等と協議し判断していきます。利用者、ご家族、関係機関には大変なご迷惑とご心配をおかけ致しますが何卒ご理解の程お願い申し上げます」とコメントしている。

 鈴木土建の40代男性従業員はカゼの症状が出たことから検査した結果、先月27日に陽性が判明。同男性の家族など濃厚接触者の40代女性と60代女性も翌28日までに陽性が判明した。同社では濃厚接触者と思われる従業員4人がPCR検査をい、いずれも陰性だった。同社では「感染者が出たことを公表し、すべて県や市に報告、協力しています」とコメントしている。またダイハツ十日町店従業員は、すでに陽性が判明しているあんしん職員の濃厚接触者で店舗は臨時休業、ホームページで公表している。

 十日町管内の感染者は昨年末から今月2日朝現在まで36人。あんしん関係者は16人、医療機関関係者6人、鈴木土建関係者4人、あかね園関係者3人、自営業など7人となっている。感染ルートは複雑・多様化しており、今後のさらなる拡大が懸念されている。

 (本紙では、記事中の医療機関職員が隔離入院中で、十日町市中魚沼郡医師会から「公表は医師本人の確認が取れてからに」との判断を受け公表は控えます)

     ◇◇◇◇◇

 【 本紙4月3日号編集後の発表のためHPのみ追記 】

 新潟県は2日、十日町市在住の1人が新型コロナウイルスに感染したと発表。感染者は60歳代の無職女性で、30日に感染が発表された60歳代女性会社員(感染経路不明)の濃厚接触者。十日町市の累計患者数は37人となった。

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5団体連名で緊急アピール

 十日町市中魚沼郡医師会・妻有地域包括ケア研究会・県立十日町病院・県立松代病院・町立津南病院の5団体連名で新コロナ感染拡大に寄せて『今こそ、改めて感染防止対策を』と緊急アピールを出している。さらに、これまでは同研究会の会員法人に提供した新コロナ感染症情報を一般も活用できる専用ホームページを開設する方針だ。

 3月29日付で緊急アピールを出した5団体では「障がい者施設などで新コロナ感染者が発生し新潟県内でも警報発令が続いている。これまで感染症対策の資料など会員法人に提供・配信を開始しているが、近く関係機関と連携し新コロナに関する専用ホームーページを開設し、広く地域の方も活用できるようにする」と、新コロナの専用サイトを開放する方針だ。なお、5団体と共に十日町市が寄付講座開設の新潟大とも連携し、地元十日町市・津南町も加わり毎週ミーテイングを開き、対応策などを研究、検討している。

先月29日に5断定連名で出した緊急アピール資料

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住民たちの心の歌、校歌を刻んだ記念碑が設置された

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閉校式で児童のリコーダー演奏でふるさとを合唱した

記念碑序幕、校舎に別れ 貝野小学校閉校式

伝統のリコーダーも演奏

 「貝野小学校はいつまでも私たちの心に残り続けます」—。明治7年、貝野校として開校し、姿校との統合などを経て4000人余りの児童が卒業した貝野小(松澤ゆりか校長・児童27人)が先月25日、閉校記念式典と閉校記念碑除幕式を行い147年にわたる長い歴史に幕を下ろした。今後、貝野の児童たちは統合先の田沢小へ通学する。

 この1年間、地元の協力も得ながら児童と職員は思い出を作ろうとハロウィンパーティー、校舎をすてきに飾ろう、だんご飾り作り、サケの稚魚放流、新潟思い出旅行など数々の催しを行い、貝野小での日々を胸に刻み込んできた。また、リコーダーコンテストでは県大会で金賞をとり、全国大会出場通算32回の記録を打ち立て有終の美を飾った。

 5年生の栁穂乃佳さんは「全校みんなで思い出作りができました。学校が無くなるのはさみしく、まだ無くなってほしくないと思います。大勢の田沢小に行くのは心配もありますが、新しい学校に行くのを楽しみにしています」と話していた。

 閉校式典で関口市長は「明治の開校から大正、昭和、平成と激動の時代を地域の発展と共に歴史を刻んできた。児童が新しい環境に適応できるよう最善を尽くします。子どもたちの未来が輝かしいものになるよう願います」と挨拶し、松澤校長は「思い出と誇り、地域への感謝の気持ちを一杯にした子どもたちは羽ばたく準備が整いました。貝野小の豊かな歴史と活躍を願う皆さんの思いを翼に乗せて力強く羽ばたきます。貝野っ子を見守り、支援をお願いします」と子どもたちの将来に期待をかけた。

 閉校記念事業実行委員長の南雲一夫さん(64、堀之内)は「貝野小の最も多い時は児童400人を数えたが、少子化が進み複式学級となった現実を直視すると田沢小への統合は発展的な正しい判断と考える。未来を担う貝野の子のために教育環境を整備し、貝野地域が一層発展するよう頑張りましょう。貝野小ありがとう」と万感の思いを伝えた。

 会場では同校の歴史が写真で映し出され、伝統のリコーダー演奏で列席者90人全員が「ふるさと」を合唱し、校旗が返納され、住民にとって思い出深い校歌を斉唱した。校門前では地域住民と卒業生が資金を出し合って建立した閉校記念碑が除幕された。

 貝野の児童たちは始業式の7日から田沢小へ登校する。

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新人女性表明、1人超過の激戦か 栄村議選

20日告示、25日投票 新たに魚田清美氏、秋山地区から3人

 任期満了(5月20日)に伴う、人口1700人余の住民代表10人を決める栄村議選は4月20日告示、25日投票。これまで新人では山菜加工販売会社社長・山上宏晃氏(50、小赤沢)、元村総務課長・保坂眞一氏(67、泉平)が出馬を表明。一方、先月29日に行った村議選候補者説明会では、秋山郷の旅館経営・魚田清美氏(60、小赤沢)の候補名を書く関係者2人が出席。当日参加者は11組。定数10人、現職引退2人、新人3人と、全員立候補すると1人超過の少数激戦となる。特に秋山地区は現職1、新人2人で混戦模様。立候補予定者の事前審査は16日に行う。3月1日付の有権者数は1588人(男765、女823)。

 現職にとっては4年間の村議員活動が評価される場。森川村政では議会での採決が僅差で可否が分かれるケースが多くあった。昨年6月に宮川村政に代わったが、現職議員を村民がどう評価しているかが焦点となる。一方新人は地区外に指示を広げるため、自身の姿勢や施策を浸透させるかがカギ。人口減少・高齢化が進む村の将来ビジョンをどう捉えているかに関心。ただ新型コロナウイルス影響で集会などは開けず、有権者にとっては「候補の意見が見えにくい」状況。全村にどう指示を広げられるかが全候補の課題となる。4年前の前回選挙では、当選者の最高得票は173票、最少得票は101票。4年間で人口減少が進み有権者は160人余減少している。

 連続5期在職で2期8年議長職を務め、前回トップ当選の福原和人氏(59、小赤沢)は山上氏を後継とし引退。説明会には山上氏と共に福原議長が出席。共産党は候補者一本化方針により昨年4月の村議補選で無投票当選の5期・鈴木敏彦氏(74、青倉)が引退する。

 なお元国土交通相・羽田雄一郎氏の死去に伴う参議院長野選挙区補選(8日告示)の投開票も25日に実施。元衆院議員の自民党・小松裕氏(59)、立憲民主党・羽田次郎氏(51)、NHK受診料支払わない方法を教える党・神谷幸太郎氏(44)、元衆院議員秘書で地域政党『信州義民の会』・荒井久登氏(42)の新人4氏が立候補を表明している。

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採集の仕方やコツ、マナーなど詳しく紹介する「THE昆虫採集展」(キョロロで)

虫捕りのコツ伝授 

松之山キョロロ 「THE昆虫採集展」開幕

 昆虫採集の技術やマナー、お伝えします—。松之山森の学校キョロロで春季企画展「THE昆虫採集展 少年少女たち、虫を探してみないか」は先月20日スタート。昆虫そのものではなく、その採集方法紹介が中心の珍しい展示。捕虫ネットを使い草や木をなぎ払うように採集する「スィーピング」、枝などから叩き落とした虫を集める「ビーティング」など多彩なトラップを紹介。

 さらにオニヤンマといった飛翔昆虫を採るための網みさばきのコツ『待ち伏せせよ』『背後から攻めよ』『速度を高めよ』をイラスト付で解説。加えて採ってはいけない希少生物にも触れ、昆虫採集入門にぴったりな内容

。なお天水山のブナ林で発見、昨年に71年振りの新種と認められたヒメガガンボ科ウロモルファ属『ウロモルファ・ロンジペニス』の実物標本も公開。同展は7月31日まで。キョロロ℡025‐595‐8311。

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