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2021年(令和3年)1月

2021年1月30日(土)

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試用運行でドクターヘリが発着する新ヘリポート

救命の拠点、ヘリポート

十日町広域消防 すでに4回、ドクターヘリが

 国災害救助法が適用されるほどの豪雪に見舞われた十日町地域。厳しい条件の中でも大切な命を守ろうと、十日町地域消防本部では4月からの本格的な運用を前に昨年12月に完成したヘリポートの点検を兼ねて有効活用。年末から今月にかけ4回のドクターヘリを要請した。万一の場合は人海戦術の雪踏みでヘリポート確保も視野に入れ雪国住民の救命活動に取り組んでいる。

 今冬は昨年中旬から断続的に大雪となり、年末21日には同消防本部とほぼ条件が同じ市指定積雪観測所・下水処理センターで145㌢の積雪を記録、今年1月10日には279㌢に達した。この豪雪で、消パイの水が出なくなるなどの市道や生活道路が相次いだが、同消防本部のヘリポートは消雪パイプの水が通常通り出て融雪、確保された。

 こうしたなか、同消防本部ではヘリの飛来が可能な天候となった昨年末24日と今年1月21日に、合わせて4回のドクターヘリを要請。長岡赤十字病院などへ患者を救急搬送したほか、冬季の災害を想定し大型・県防災ヘリの離着陸訓練なども行っている。

 同ヘリポートは面積約6100平方㍍、平成30年から3年計画で整備し昨年12月13日に竣工。総事業費は約2億8千万円。年間40件を超えるドクターヘリのランデブーポイントとして、また防災ヘリ接続拠点としての役割を担い、今年4月から本格運用を開始する。3月中には完成報告会を行う。

 服部勝志消防署長は「ヘリの風圧で雪が飛ばないよう職員で一部を踏み固めた時もあったが、今冬の豪雪でも消パイでヘリポートは確保された。万一の場合は、人命救助のため人海戦術で確保します」と話している。

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若手農業者らで発足した町農業経営者会議。第1回は桑原町長と意見交換した(13日)

「30年先を」、農業連携めざす

 若手農業者たちが顔を会わせ知恵を出す場が始まった。「津南町農業経営者会議」と題し、近年法人化した農業者グループやその従業員ら14人が参加し昨年末の準備会を経て発足。第1回会議を13日に町役場で開きうち6人が出席。桑原町長を交えた意見交換会を行った。会長に就任した株式会社・麓の樋口貴幸社長(反里口)は「元々こういう会をしたいと思っていた。参加メンバーは30〜40代が中心で、これからの農業を背負って立つ人が集まってくれた。人口減少が進むなか水田1500町歩、畑千町歩の津南町の30年後の農業を考えないといけない」と話す。事務局は町農林振興課が担当。今後は農閑期の冬は月1回程度の勉強会や意見交換会など行い、グリーンシーズンの先進地視察や異業種経営者を招いた研修会などを予定している。

 3年余前から町内では若手農業者による農業法人化が進む流れがあり、「津南町の農業者が集まりこれからの津南農業を率直に語り合う場が必要」という声の高まりもあり、町農林振興課による呼びかけで始まった同会議。意見交換会では「種もみを作る農家も生産者が減り、ユリ切花組合もどんどん人が減っている」や「作業の手伝いに来てくれる人も50代が多く、若い人は少ない。農地の集約、また段丘面の標高差を活用したコメの作付時期をずらした栽培を進める必要がある」などと従来通りの農業経営では今後の津南農業維持が困難という危機意識ある意見が多かった。

 一方で積極提案も。「新潟市の百貨店と繋がりが生まれ、そこに津南産品を出すことができる。差別化を図るため津南産をアピールするための自由に使える産地表示シールがほしい」。「津南産品の集約施設が必要では。コメが美味しい、アスパラが美味しいとPRしても、どこに行けば食べられるのか、どこで買えるかが分からない人が多い。物も買える、食べる所もある集約施設が将来的にいる」などとする意見が出た。

 同会に参加した桑原町長は「津南農業の希望は皆さんがいてくれること。農業だけでなく町全体を担う人材と思っている。より一層の連携を図るためにこういう会は大変ありがたい」と期待感を示した。同会議は今後、年会費など詳細を定め新会員も募る方針だ。

 メンバーは次の通り。

▼会長=樋口貴幸(株式会社麓)▼副会長=村山周平(ゆきやまと農場株式会社)、島田福徳(鬼や福ふく)▼会員=今井美津代(農事組合法人割野きのこ組合)滝沢武士(麓)藤ノ木洋祐(同)中島孝之(株式会社満作)滝沢学(同)藤ノ木仁(同)河田太郎(有限会社河田農場)桑原健(農事組合法人グリーンアース津南)藤ノ木隆広(同)大口雄太(同)阿部正樹(株式会社桔梗屋)

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村誌編纂を受け発刊した報告書「栄村の遺跡」

栄村誌、年中行事など民俗資料を

年末発刊、写真資料提供呼びかけ 養蚕、炭焼き、わら細工、渡し船など

 新たな村の通史づくりに取り組み、5年目を迎える『長野県栄村誌』。新年度での発刊をめざし、原稿が続々と集まっている。今年5月は執筆者33人が集う全体会を開き、監修の笹本正治氏(長野県立歴史館長)に初校正を渡し、その後最終校正に入る。予約注文は夏頃から始め、発刊は早ければ12月を見込む。長野県栄村誌は歴史編6百㌻、自然編200㌻を予定。郷土の歴史に関心がある住民からは「早く読んでみたい」と声が上がっている。

 以前の『栄村史』は水内編(昭和35年刊)堺編(同39年刊)に分け発刊。新たな村史は57年振りとなる。村教育委員会村史編纂室は3人の専門員を配置。編纂を経緯に新たな古文書預託があり、新たに分かった歴史的な出来事を反映。合わせて古文書目録作りにも着手。さらに栄村史に記載がある約1万5千年前の旧石器時代遺跡・横倉遺跡の位置確認調査、中世の伝常慶院跡地の現地確認調査なども同時進行で実施。関連書籍として村内遺跡・城跡68ヵ所を網羅した『栄村の遺跡—栄村内遺跡詳細分布調査報告書』を発刊するなど、今後の栄村研究の基礎ができている。5年間の総事業費は約5500万円の見込みだ。

 一方で編集最終段階に入ったが掲載したいが見つからない写真があり、住民に提供を呼びかけている。探しているのは栄村で撮影の「養蚕をしている人・蚕室」「炭焼き・俵づくりをしている人」「ワラ細工をする人」「昭和20年以前の飯山鉄道の駅または電車」「未舗装の道路」「千曲川の渡し風景」「百合居橋がつり橋だった頃」の写真。同室では「新たに作る栄村誌は今後の栄村研究の基礎となるものです。写真をお持ちの方、ご協力ください」と呼びかけている。村誌編纂室℡0269‐87‐3118。

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「文化財を守れ」と消防ホースを手に市博物館に入る消防隊員

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26日の文化財防火デーに合わせ放水訓練する南分署員(なじょもんで)

火災から文化財を守れ

国宝展示の新博物館となじょもんで

 文化財を守れ。昭和24年1月26日に、現存する世界最古の木造建造物である法隆寺の金堂が炎上し、壁画が焼損したことを契機に制定された文化財防火デー。十日町消防本部は25日、火焔型土器など国宝や重要文化財7千点余りを展示・保管する十日町市博物館と連携、消火訓練を実施した。

 新博物館は、火災時に放水が必要な旧館と違い、全展示室は自動で防火扉が閉まり、ハロゲン化物という特殊なガスで消火するシステムを完備している。

 当日は、消防車で駆けつけた消防署員と博物館職員による初期消火訓練など実施。また最新式のハロゲン化物消火設備の内容確認や、手動による消火方法もあることから職員による操作方法の訓練も行った。

 同消防本部の中沢正男予防課長は「ハロゲン化物消火は酸素がなくなる状態になるため十分な注意が必要。訓練を繰り返し行って防火意識の高揚を」と呼びかけ、市博物館の佐野誠一館長は「地域の宝でもある大事な文化財を、多くの人たちから鑑賞してもらうためにもしっかり守っていきたい」と話している。

     ◇◇◇◇◇

 津南町なじょもんでは町職員による避難や初期消火訓練、十日町地域消防・南分署員による放水訓練を行い、万が一に備えた。

 津南町では隔年でなじょもんと民俗資料館でそれぞれ訓練。今年は民俗資料館で行う予定だったが、年末年始の降雪で道幅が狭くなっていることから2年連続でなじょもんで行った。南分署は「火災時の避難・誘導・通報には我々は指導できるが、文化財の搬出の指導はできない。避難計画書を作り、年1回でなく年数回訓練をして貰いたい」と助言していた。

≫今年初の交通死亡事故 

​≫世界で1枚だよ 松代小学校6年生 紙漉きで卒業証書

​≫幸せ運ぶキャラクターを 上野小学校3〜4年生 福祉授業で新たな発展に期待

​≫「つらすぎたら逃げて」 川治小学校でいじめゼロキャラバン

≫野首遺跡の魅力 説明看板で発信 下条地区振興会 

≫ミティラー美術館に支援を 改修・修繕で呼びかけ

≫豪雪にも元気 ニホンジカも 秋山郷で小坂幸平さん撮影

≫津南農業、「稼げる農業を」 農業3団体、「津南農政」に注力を

≫新型コロナ対応テイクアウトを 会議に出前ランチ

≫豚肉とキノコ、最高です つなべじ会、フェア開催中 各店が限定オリジナルメニュー

≫山城の魅力に迫る 県考古学講演会 県史跡「今井城」造りに言及

≫雪に向き合い、人と向き合う 写真家・中井菜央さん 新たなシリーズの人物写真モデルを

■好評連載

≫<新米ママ子育て日記469回>「可愛い〜ですって」​

≫<睦月の表情>「力いっぱい味噌づくり」(十日町)

≫<本って最高・高橋しげ子223回>「家庭教室」(伊東歌詞太郎、KADOKAWA)

<とっておきの私の山行>中山 弘さん 「恋松峠」

<私の名作めぐり・庭野三省295>谷川俊太郎選①

​ほか

2021年1月23日(土)

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県方針を待つより、地元でどうするか積極的に考えるチャンスでもある。松代病院は出向く医療の拠点になる。方向性は見えている

医療再編、「医療企業団」設立も

妻有医療圏 新潟大寄付講座教授ら提言、松代病院の方向性も

 十日町市が2019年10月から3年間開設する新潟大学寄付講座で取り組むテーマ「地域医療介護のあり方」の提言に、今後の医療体制を具体的なイメージを描き、関心を呼んでいる。講座では特任教授ら2人の医師が、医療活動や疫学調査を通じて、妻有地域の地域医療の在り方を調査研究している。20日、十日町市議会・厚生常任委員会で特任教授・菖蒲川由郷医師と白倉悠企医師は、これまでの実績報告の中で、今後の地域医療の将来的な課題を提言し、関心を集めた。県立病院や町立病院の再編統合、さらに高齢化する地元開業医の課題などを上げ、今後の妻有地域の医療は『出向く医療・ケアへの転換』『地域で支える仕組みの構築(訪問看護・訪問リハビリテーション・病理では見えない社会的処方)』を上げ、将来的な連携方法として『地域医療連携推進法人・医療企業団』(地方公営企業法)などの設立を提言し、関心を集めている。

     ◇◇◇◇◇

 新潟大寄付講座は十日町市が講座開設の資金を出し、十日町市をフィールドに大学の研究講座を同市に開設し、医師常駐による医療活動や疫学調査、アンケートデータ収集など行い、地域医療の実態把握と共に今後の医療の在り方などを研究。全国で直面する「医療過疎」といわれる地での地域医療と介護の問題に取り組み、3年間(事業費8700万円)の講座開設で『十日町モデル』の策定をめざす取り組み。

 20日の市議会への実績報告で、地域課題になっている県立松代病院の再編にも言及した。菖蒲川特任教授は、松代・松之山地域で高齢化が進む現状を指摘し、「松代病院の役割はさらに大きくなる。県方針を待つより、地元でどうするか積極的に考えるチャンスでもある。松代病院は出向く医療の拠点になる。方向性は見えている」と、県が再編整備に上げる松代病院を、地元から活用策の積極提言を上げる必要を指摘している。

 さらに、全体的な状況として「医療ニーズは減っていくのは事実。一方で介護ニーズは増加していく。ここ妻有は超高齢化・山間地・豪雪地と地域医療が課題となる条件が揃っており、日本の先頭を走っている地域でもある。医療へのアクセスが良くない地域で、こういう事ができたという実証を示すことができるチャンスでもある」と、医療の条件不利にありながらも、今後具体化する『出向く医療・地域で支える仕組み』の実践が、『十日町モデル』となり、全国発信できるチャンスと捉えている。

 さらに、今後の医療体制では、新たな組織として地方公益企業法による『地域医療連携推進法人医療企業団』の立ち上げを提言している。課題では地元開業医の高齢化を上げる。平均年齢60歳の現状は「5年後、10年後のイメージをしっかり共有することが必要。医療・介護の担い手不足は深刻だが、連携の強化、組織の枠を超えた連携により、人材交流や人材確保がはかれる」とする。

 医療体制と連動する地域の医療・介護の拠点を「十日町医療福祉総合センター」と位置づけ、十日町市が今年7月開設の「訪問看護ステーション」(事業特別会計で運営)を、地域の津南町訪問看護ステーションや医療機関と連携を深め、巡回診療・訪問診療、さらに訪問看護・訪問リハビリテーションなど『出向く医療・地域で支える仕組み』を構築し、医療圏全体で地域住民を支える地域医療の在り方を提言しており、この実現は全国で同様な課題に直面する「医療過疎」地域の医療介護モデルになると見られる。

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全中をめざし全力で挑む中学生選手たち。大会終了後の全中中止で選手に衝撃が走った(写真は県女子リレー)

全中、なぜ中止なのか

選手・学校や地域、保護者から疑問の声

 「なぜ中止なのか」。中学生や学校現場、地域や保護者などから大きな疑問の声が上がっている。全国中学校スキー大会は来月2日から隣の長野・野沢温泉村で開催予定だった。だが、日本中学校体育連盟(中体連)は18日、全中の中止を決めた。だが、隣接の飯山市で開催予定の全国高校スキー大会(インターハイ)は計画通り開く方針。昨秋の全中駅伝の中止、一方で全国高校駅伝は開催され、正月の箱根駅伝も開催された。主催団体の違いで全国大会の開催可否が決まっており、これは当事者の選手、特に中学生、さらに学校関係者、保護者にとっては理解しがたい判断となっている。中体連関係者からは「義務教育課程の難しさがあり、責任の所在の問題もあるようだ」と組織の内部事情を話す声も聞かれる。

 全国をめざし、練習に、大会に心血を注ぎ、念願叶った選手たちのショックを大きい。

 「残念です。全中で夢の入賞をめざそうと思っていたのに…」。新潟県大会でフリー種目女子2位の小林華乃選手(十日町南3年)は18日、学校の昼休み、北川智也監督から中止を聞き、一瞬呆然となった。「全中をめざしてこの1年間頑張ってきたのに。全国の場に立てないのは本当に残念。調子もよく上位入賞を夢見ていたのに…」と声を詰まらせた。女子リレー1走をトップでつないだ村山愛純美選手(同3年)は「3年生になって、初めて全中出場権を得たのに。残念で、残念で仕方ありません」と悔しさをにじませる。北川監督は全中出場を決めた選手を前に「残念だが切り替えて次をめざすしかないと話すのがやっとでした」と落胆を隠せない。

 全国舞台を夢見て県大会を勝ち抜いた妻有勢は、フリーに男女各6選手、クラシカルにも男女各6選手、リレーでも新潟県選抜チームに数名が選ばれる予定だった。その候補のひとりで県大会フリー男子2位の中澤拓斗選手(津南3年)は「中止を聞いた時は泣いてしまいました。全国で県勢トップをめざしていたのにがっかりです」。津南中の瀧澤慶太監督は「全国をめざしてみんなが頑張ってきた。出場権を得た選手たちは『やったー』と喜んだ矢先の中止で本当にかわいそう。3月のジュニオリに出場する選手もいるので、この悔しさを胸に今後の競技で活躍してほしい」と話す。

 新型コロナを理由に大会中止を決めた中体連だが、同じ種目、隣接の会場、さらに野外スポーツと、同じ条件ながら開催をめぐり正反対の対応を決めた中体連は、新コロナを理由とした以上の中止理由を、関係者に改めて説明する義務がある。

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友だちや保護者と発表の生徒玄関前で自分の受験番号を見つけ喜び合う受験生たち(17日午前10時、県立津南中等教育学校で)

夢の実現へ、先ず一歩

県立津南中等教育学校、合格発表 医療関係へ、保育士へ、夢を見つけたい

 県立中高一貫校の今春4月入学の合格者発表は17日、雪で試験日が先送りされた柏崎翔洋、直江津を除く4校で朝10時、一斉に発表。津南中等教育学校でも生徒玄関前で合格発表を行い、受験の小学6年生は自分の番号を見つけ、友だちや保護者と喜び合っていた。津南中等は定員80人に対し、73人が志願。同数が受験し、73人が合格した。発表当日、合格者の声を聞いた。

     ◇◇◇◇◇

 丸山夢叶さん(津南小)

「姉がこの学校に来ていて、とても楽しい学校のようなので自分もと思いました。特に文化祭が楽しみです。将来は保育士をめざしたいです。4年に外国研修があるので英語を頑張りたいです」

     ◇◇◇◇◇

 龍田笑顔さん(田沢小)

「将来、医療関係に進みたいので、津南中等ならその目標が実現できると思い決めました。英語と数学に力を入れたいです。この学校は夢の実現を掲げているので、自分の夢をこの学校で実現したいです」

     ◇◇◇◇◇

 小野塚奏さん(南魚・中之島小)

「この学校の目標は夢の実現なので、まだ夢がないので、この学校で自分の夢を見つけ、その夢を実現していきたいです。ニュージーランド研修があるので、英語はしっかり勉強したいです」

     ◇◇◇◇◇

 三輪成美さん(東小)

「薬剤師をめざしているので、その自分の夢の実現のためにこの学校に決めました。学校では部活動も楽しみで、小学校から続ける吹奏楽を津南中等でも続けたいです。この学校の目標は夢の実現なので、この学校で自分の夢を実現したいです」

      ◇◇◇◇◇

石川幹太さん(川治小)

「学校見学や文化祭などに来た時、とても楽しそうな学校だったので、この学校で学びたいと決めました。一番の楽しみは4年生での海外研修です。英語をしっかり勉強したいです」

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「越後妻有の食」として盛り上げる各店オリジナルの里山寿司

​「里山寿司」、本格スタート

研究会を設け越後妻有の食に

 十日町の食「越後妻有里山寿司」に—。今年開かれる大地の芸術祭を見据え、昨年10月から妻有地方の新しい食を研究している十日町個店活性化勉強会(樋熊秀行会長、通称・とおかまち逸品会、18店舗)は18日、全国商店街支援センター繁盛店事業の3回目となる勉強会を開き、新たに専門の「越後妻有里山寿司研究会」(上原勇一会長)を設け、近く管内13店舗でスタートする。上原会長は「十日町の食といえば『里山寿司』といえるように盛り上げていきたい」とブランド化をめざしていく方針だ。

 越後里山寿司は、同支援センターの繁盛店づくり実践コースや「十日町の名物となり得る研究」の中から生まれた。同逸品会に参加する飲食4店舗の店主が中心になり、妻有ポークや地場産のアスパラやニンジンなどの野菜やキノコ、山菜など地元食材を生かしていることが特徴だ。昨年11月に試食品をつくり、今回「完成品」を持ち寄った。

同支援センターの講師・水井澄人氏は「いずれもアイデア豊かな里山寿司。味も最高。本格的に売り出したい」と高評価。すでに会員外から9店舗が賛同して参加することになり、先ずは13店舗でスタートする計画だ。今後も参加店の輪を広げていく方針で、地域でだれもが知る里山寿司にしていきたい考えだ。

 4店舗の越後妻有里山寿司は次の通り。

 ▽ダイニングしみず=妻有ポークやマグロ、自家製たくあんなどのほか、季節の食材を用意した『手巻き寿司』

 ▽サバス=イタリアン寿司として妻有ポークと野菜のガトー仕立てをメインにした『ピザ風ちらし寿司』

 ▽ごったく=地元農産品素材の塩漬けや酢漬け、手づくり味噌を生かした『里山手毬寿司』と『生春巻き寿司』

 ▽モダン食堂KICHI=妻有ポークなど具材にした『ピザ寿司』。今後『妻有ポークの角煮にぎり』や『生ハム握り』『合鴨スモークの握り』も。

村長選の後遺症、今春の改選に影響

栄村議選、4月20日告示、25日開票 現職退任表明なし、福原議長の進退に関心

 任期満了(5月20日)に伴う栄村議選は4月20日告示、25日投票で行うが、連続5期で在職で2期8年に渡り議長職を務める福原和人氏(58・小赤沢)の進退に関心が集まっている。周辺関係者によると、今期限りでの退任が濃厚とみられるが、福原議長は「進退に言及する段階ではない」と明言しない。議会最ベテランで3代の村長を支え、議会運営してきた議長の、その去就に村民の関心が向けられている。

 いまの議会で明確に今期限りでの退任を表明している議員はいない。福原議長の進退と共に関心が集まるのが、2019年に死去した元副議長・阿部伸治氏の後任の擁立。地元西部地区では「栄村農業の基盤の地域だけに、農業政策に精通した阿部伸治氏の後任が求められ、村農業振興のためにも必要。何としても擁立していく」と臨んでいるが、具体化にはまだ時間が必要のようだ。

 一方、地域的には村中央部の森・青倉地域での新人擁立が具体化するかどうか。森地域は過去何度か村議を送り出しているが、地域のまとまりの困難性から再選が継続しない地域になっている。青倉の現職は共産と宮川村長に距離を置く現職の2人。地元では「若い世代を擁立したいが、いまの村議報酬ではとても生活できない。かといって仕事を持っての議員活動は難しい。議員のあり方の基本を考える時期ではないか」など、議会・議員の報酬や活動形態を考える必要性を語る。

 さらに関心が集まるのは、昨春の村長選で敗北した「森川勢力」の動き。次期村長選への動きと連動して、今回の村議選では「議会内森川勢力」の増強をめざす意向と見られる。現議会は「宮川村政与党」の形だが、その議席の差はわずか。今回の改選で森川系村議を増やすことで、次期村長選への布石としたい考えだ。

 ただ、これは宮川村長勢力にも同様にいえること。今回の村議選で「圧倒的多数の宮川与党」を築きたい考えは同じで、政策実現には村長系の多数議会が必須条件だ。

 今度の村議選は、昨春の村長選が色濃く反映する要素を含み、今後新人擁立の経過の中で、この「宮川系」「森川系」の選別が、新人擁立の新たな要素になっている現実もある。

≫ワクチン接種対策室を設置 十日町市、今月内に 早ければ65歳以上4月から

​≫雪原カーニバル中止、新型コロナ対応で

​≫「東京五輪とは連動しない」 「中止」憶測、関口市長が芸術祭開催で

​≫防犯意識アップを 中里中学校・7年目の標語のぼり旗

≫障がい者と共に 新春ふれあいコンサート 

≫卒業を胸にコウゾ叩く 松代小学校6粘性

≫障がい者の支援に チンコロ販売

≫土偶の魅力迫る なじょもん新コーナー設置

≫秋山郷逆巻の猿飛橋 牧之も通った大岩崩れる

≫色も楽しむ干し芋 甘党農家ヤチダヤサイ 三種食べ比べセット制作

≫『ババ』と『ジジ』に点火 栄村白鳥ドウロクジン 特色ある小正月伝統行事続ける

≫伝統さいの神、コロナ退散も 川西・仁田地区

■好評連載

≫<新米ママ子育て日記468回>「タコライス?」​

≫<霜月の表情>「雪樋 今も活躍中・雪国の除雪用具」(津南)

≫<本って最高・高橋しげ子229回>「虹色図書館のへびおとこ」(櫻井とりお、河出書房)

<マイふぁみりー>メディカルドッグサロン・パール 江村 愛さん 「看板犬でお出迎え」

<とっておきの私の山行>中山 弘さん 「そこに山があった」

<ドクター栄美子のこころとからだの学校17>「やっぱり大豆は女性に良い!」「更年期にははまずは大豆製品接種を」

<私の名作めぐり・庭野三省292>志賀直哉の短編② 「清兵衛と瓢箪」

​ほか

2021年1月16日(土)

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背丈を超える雪壁に挟まれた歩道。人のすれ違いも困難(10日午後5時過ぎ、十日町市田川町で)

集中豪雪、住民生活直撃

十日町市に豪雪対策本部設置、国災害救助法に

 十日町市は豪雪対策本部の設置基準となる各支所など5観測点の平均積雪267㌢を今月9日午前9時に越え、降雪は続き災害発生が予想されることから同10時に豪雪対策本部を設置。翌10日は市全域が国災害救助法の適用を受けた。これに伴い同日午前11時、関口市長を本部長とする豪雪災害対策本部を設置。国災害救助法は上中越の計6市が適用。この大雪で市街地の生活道路は埋まり、国県道でさえクルマ1台が通るのがやっとの状態になり移動もままならない状態が続いた。

 十日町市では昨年12月13日から雪が降り始め、下水処理センター(標高121㍍)の積雪は17日に100㌢、同21日に12月では最も多い145㌢を記録。10日には279㌢と今季最も多い積雪を観測。一方、市内小泉の十日町アメダス(標高170㍍)では今月8日に24時間降雪量89㌢を記録。10日午後5時は今季最高積雪301㌢を記録。今月11日まで連日雪は降り続くもその後収まり、除排雪を急ピッチで進めている。

 国災害救助法の適用に伴い、市では160人余りの民生児童委員を通じ、約3300世帯にのぼる要援護世帯の屋根雪状況を11日から一斉調査。その結果約1300世帯の除排雪が必要なことが分かり、除雪依頼業者などと連携し同救助法適用期間(10〜19日)内での屋根の雪下ろしなどを実施。なお市は高田町6丁目地内の信濃川沿い河川敷の雪捨て場を一般開放。期間は12〜19日まで。

(本紙3面に豪雪災害の十日町写真ルポ掲載)

感染不安、PCR検査一般化を

十日町市・津南町 「医師介在の検査を」、現状では困難性大

 妻有地域でも新型コロナウイルスの感染者が発生し、「いつ、誰が感染してもおかしくない」状況のなか、住民不安対策に有効といわれる『PCR検査』。十日町市と津南町では、福祉施設入所予定者で無症状の希望者限定で、検査費用を一部補助し検査受診できる取り組みを行い、「かかりつけ医」の判断でPCR検査受診できる以外は、不安を抱く一般住民のPCR検査受診はできない現状だ。「帰省したい」「仕事で首都圏に行って来た」など、不安を抱える住民に対応する検査体制が求められるなか、十日町市と津南町に今後の対応方針などを聞いた。

 十日町市は県の委託事業として昨年11月中旬、十日町市検査センターを開設。場所は非公開。地元かかりつけ医や医師の判断により検体採取(鼻孔)、民間検査機関で検査し陽性か陰性かの結果を受ける検査体制を整えている。開設以降の検査状況は「県委託の事業であり、県が公表していない以上、市としても公表はできない」(医療介護課)として検査数、検査センター場所は非公開としている。

 今後のPCR検査について関口市長は6日の定例会見で「PCR検査に関しては国の指導が厳しいものがある。県でもPCR検査、いま行っている行政検査の場合、(受検者を)相当保護したいという意向があり、各保健所で実施のPCR検査数は発表していない」と話す。開発が進む簡易検査キットなどについては

「簡易キットは、私の感覚では難しいと思う。やはり行政検査、しっかりと医師が介在した検査であるべきであり、擬陽性の判断など課題が多く、市でやる場合はしっかりした検査であるべきと考える」、さらに「市内の開業医で自費検査できる所や十日町病院でも検査できるわけで、そういった所で、できるだけ市民ニーズに応えることができる形になればいいのではと考える」と、今後の検査体制のあり方を述べている。

 一方、津南町は12月から町立津南病院に独自に検査機器を設置し、独自検査体制を整えている。だが、一般受診はできず、かかりつけ医の判断や保健所の紹介、さらに十日町市と同様に福祉施設入所予定者を対象に検査受診している。13日の定例会見で桑原町長は「津南病院は迅速に対応している。津南町のコロナ対応はしっかり取り組まれている」と病院医療従事者の取り組みへの信頼感を述べ、所管の鈴木福祉保健課長は「検査件数は公表していない。発熱など症状ある方をしっかり地域で検査できる体制を取る、それが独自体制を整えた一番の目的で、その時その時にしっかり検査が行われている」。さらに不安解消の一般検査に対しては「津南病院の検査キャパシティとの関係、無症状の方の検査の場合、不特定多数となると線引きが難しい。いまは症状ある方、保健所紹介、かかりつけ医判断など、地域でしっかり検査できる体制を町で押さえておきたい」と、現段階では一般検査受診を受け入れる考えはないとしている。

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伊藤綾社長と若手職員10人で移住戦略プランを3月末までに策定(13日、津南町役場で)

移住戦略、ターゲット絞込み

津南町が専任チーム 20・30代職員で​プロジェクトチーム

 人口対策の主軸の一つになる移住定住対策に津南町は今月から役場内にプロジェクトチームを作り取り組みを始めている。湯沢町を拠点に移住促進や橋渡し事業に取り組む「きら星」伊藤綾社長らをチームに加え、3月末までに「移住定住者のターゲット絞込み」「移住支援策」「移住定住推進組織の再構築」などプラン策定し、4月以降の新年度で実現に向け事業展開し、国や県事業、行政版クラウドファンデイング(ガバメント・クラウドファンデイング)など活用して町総合戦略にある年間10人前後の移住定住の実現をめざす。

 13日の定例会見で桑原悠町長は「津南町は10年前に移住推進協議会を立ち上げ取り組んでいるが、移住定住を取り巻く状況が大きく変わってきている。組織の再構築と共に、移住世代に近い若い職員チームで移住定住者のターゲットを絞り込み、選ばれる津南町づくりに取り組む」と桑原町政では初の課横断プロジェクトチーム立ち上げの意義を話し、新年度以降、国の3次補正などを財源に移住政策を本格的に進める方針だ。

 「移住定住基本方針プロジェクトチーム」の初会合を13日開き、座長の根津和博副町長は「町は移住定住や子育て、交流事業など年間約2億円の予算で取り組むが目に見える成果を上げていない。どこの市町村も同様な取り組みをしているなか、移住者のターゲットを絞り込み取り組むことが成果につながるはず」と同チームの方向性を話し、今後の行政活動のベースになる大枠プランの策定に取り組む。

 初会合で伊藤社長は「津南の良さにはどういう人が合っているか、それはどんな人かを掘り下げることで具体的な取り組みプロセスが見えてくる」とチームに参加の20代、30代町職員に呼びかけ、元県職で移住関係のアドバイス事業に取り組む髙橋智計氏は「例えば農業をやりたいと津南町を求める人でも、自分で営農するのか農業の会社への勤務者なのかで移住の思いの中身が違い、アプローチも違ってくる。移住のあり方を考えることも必要」などと話し、今後のチーム論議の方向性を示した。

 チームメンバーは10人で、職員からは「Uターン者を増やしたい。人と人との関係人口のデータベースなども必要」、「こういう地域の良さは遠慮のなさでもある反面、個人を大切にする人には選ばれない地域でもあるが、元気なお年寄りが多く、お年寄りから元気をもらえる町、それが津南町でもある」、さらに「長男が家に入り、次男は帰っても家がない。そうした対応も考える必要がある」など現状の言葉が続々。伊藤社長は「この町をどんな町にしていきたいのか、そのためにはどんな人から町に来てほしいのか、そのためには町は何をすべきか、こうしたプロセスをしっかり立てることで、取り組むべき課題と方法が見えてくるはず」などと話し、3月末までの5回のチーム会議でプランを策定する計画だ。

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第35回時事通信社教育奨励賞で優秀賞を獲得した栄小学校(13日)

ウェブ授業積極推進、「新たな創造」生み出す

​第35回時事通信社教育奨励賞 栄小が長野県初の優秀賞、副賞100万円も

 積極的にインターネットを活用、ウェブを通した他校との遠隔合同授業を行うなど、中山間地にありながら特色ある学びに繋げたとして高評価を受けた。栄小学校(日台智子校長、46人)は昨年末、「第35回時事通信社教育奨励賞」で2位に当たる「優秀賞」を受賞。優秀賞獲得は全国で2校のみで、長野県内では初の受賞。栄小には賞状と盾、さらに副賞百万円が贈られた。同奨励賞は創造性に富んだ特色ある教育を行い顕著な実績を上げる幼稚園や小中高校、特別支援学校などを表彰。学校教育充実を図る目的で行っている。

 栄小では5年前に児童一人となった秋山分校(2020・令和2年3月休校)では仲間同士で話し合いする機会がほぼなくなること、授業数が多い国語や算数対応もあり、インターネットを使い栄小本校と秋山分校を繋ぐ遠隔合同授業をスタート。さらに2018年には地域の特徴や少人数の良さを生かした新たな学びのスタイルを模索する長野県事業「中山間地域の新たな学び創造事業・リーディングスクール」指定を受け、栄小本校・秋山分校、飯山・東小と3校を繋ぐ遠隔合同授業を実施。翌年はビデオ会議システムを活用し栄小の呼びかけで地元の飯水地域をはじめ、長野県内の中山間地にある小学校をウェブで結び書評合戦「ミニ・ビブリオバトル」を開催するなど、遠隔合同授業の積極展開が評価された。

 「授業(保育)の革新」「地域社会に根差した教育」の2テーマが大きな柱となる同奨励賞。本校から車で1時間余離れた地にある秋山分校という特殊状況に対応するためにウェブ利用を積極推進、新型コロナウイルス感染症の影響でリモート(遠隔)授業が大きな関心が集まる前から先駆的に取り組んできた。日台校長は「今はコロナで社会見学も現地に行けないが、ウェブを通し中山間地の小学校でも関心ある所に一瞬で繋がることができるのは教育の可能性が広がる。これからもリモートの可能性を考えていきたい」と話している。

≫心の表現、文章や工芸で 十じろうでねころんだ展

​≫オンビロが舞う 飛渡第一小で賽の神

​≫新役員体制で、理事長は庭の克弥氏 十日町青年会議所

​≫豪雪から住宅守れ 夢雪隊、今冬6棟で雪下ろし

≫公共投資の確保を 建設業協会が市長に要望 

≫チンコロに願い、コロナ収束を 市役所前で販売会

≫閉校前に前項でだんご飾り作り 貝野小で伝統行事

≫無病息災を祈願、どんど焼きで 下条貝ノ川町内会も

≫真冬に芋穴見学 手掘り、ほんわり感も

≫コロナワクチンは有効 新潟大学・齋藤教授がオンライン講演

≫「地産都消」めざしウェブ商談会 塩沢信用組合企画で21、22日に開催 魚沼エリア28社が逸品紹介

≫竜ケ窪温泉、今春再開へ 新経営者で、現会社は解散

≫四季のジオパーク 限定パズルを販売

≫大雪の集落道、雪ん子が鳥追い 割野地区

≫小銭投げ厄払い、伝統のドウロク神 結東地区

≫伝統のサイの神、新型コロナ収束願い 小下里地区

≫地域でサイの神、1年の安泰願う 卯之木地区

≫「探Q!RESAS」で地域課題調査 県立津南中学校、全国各校とウェブ繋ぎ発表会

■好評連載

≫<新米ママ子育て日記467回>「その笑顔でね」​

≫<霜月の表情>「雪のおちょこ・津南醸造」(津南)

≫<本って最高・高橋しげ子228回>「メシが食える大人になるよ!よのなかルールブック

<とっておきの私の山行>山田 努さん 「一万尺の空を歩く 立山②」

<私の名作めぐり・庭野三省292>志賀直哉の短編② 「清兵衛と瓢箪」

​ほか

2021年1月9日(土)

衆院決戦はいつ、再び高鳥VS梅谷

衆院新潟6区 鞍替え風間氏動向に関心、新型コロナが影響

 今年10月21日に任期満了の衆院議員。今年は確実に衆院選があるなか、新型コロナの感染拡大と共に開催予定の東京五輪・パラリンピック、衆参補選、東京都議選など大きな政治日程が組み込まれ、菅総理の総裁任期は9月30日。いつあってもおかしくない衆院選だが、最優先の新コロナ対策の成果が見られないなか、衆院の解散・総選挙がいつになるか、注目の新年がスタートした。

 ここ新潟6区は、4年前の2017年10月22日選挙では、自民現職の高鳥修一氏(60)がオール野党で再挑戦した梅谷守氏(47)に小差で勝利、4選を果たした。この小差2212票は、大火災害で自民政権が手厚い支援をした糸魚川市での8千票余の大差により、大票田の上越市で7500票余り梅谷氏が上回った劣勢を高鳥氏が補った形になっている。副大臣経験の高鳥氏は地元活動に取り組むが、新コロナ対応で活動は制約され、総選挙の時期を見定めつつ自民各支部は地域活動に取り組んでいる。

 一方の野党陣営では難題が持ち上がっている。参院から衆院に鞍替え出馬を狙う風間直樹氏(54)が6区からの出馬を表明している。立憲民主新潟は6区のオール野党候補に梅谷氏擁立を決めているが、風間氏は「党本部の意向」と出馬の姿勢を変えない。昨秋には十日町市に事務所を開設するなど、地元支持者などと活動を継続している。

 梅谷氏はオール野党候補として6区全域を回り、昨年11月には津南町事務所を開設。前回の支持母体「オール十日町・津南 平和と共生の会」と連動し、地域活動に取り組んでいる。今後、地元新潟の意向を党本部がどう判断し、風間氏がどう動くか関心が集まる。

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試行錯誤しながらオンライン授業を実験(中条中)

新型コロナの影響も視野

GIGAスクール オンライン授業を実証実験

 新年度から本格的にスタートする十日町市GIGAスクール(児童生徒に一人1台端末を与え高速大容量通信ネットワークを利用した教育)。市教委では、新型コロナ感染拡大による長期休校に備えて先月25日、松之山中と中条中で「オンライン授業の実証実験」を実施した。

 中条中では希望した2年生35人が家庭から参加し、学校から担任が連絡事項を伝えた。長嶋秀二教頭は「詳しい人に聞きながらの手探りの状態。感染拡大で休校の可能性もありオンラインは習得しなければならない。GIGAもあり市内学校もタブレット端末が4月以降に運用が開始される予定なので必要なこととして進める。また、学校に来づらい生徒のためにもネットを活用した方法がある」と語った。

 市教育委員会子育て教育部の星名貴宏主査は「山間部と平場の2校で実験したが、松之山では画像は届くが音声が繋がらないなど地形的課題もあった。教員もテレビ会議システムZOOM(ズーム)の知識はまちまちで学級ごとに同じレベルにする必要がある。研修実施を含め様々なことを検証したい」と話していた。

 なお中条中では昨年7月、ZOOM取扱いに習熟した澤野崇PTA会長が、同校教員を対象に市内で初めてICT研修会を行い、また中条小でも昨年11月、社会科の公開授業「エキスパート教員研修会」を実施。児童生徒たちはパソコン端末機など操作し、ネットを活用しながら学習した。

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大割野会場をメインに規模縮小で行う案も出たが、津南雪まつり中止を決定(一昨年の第43回、大割野で)

津南雪まつり、開催中止決定

2年連続、新型コロナ感染拡大で

 2年連続で中止を決めた。スカイランタンが人気の「津南雪まつり」だが、6日に町役場で実行委員会(委員長・樋口明観光協会長)を開き、出席委員25人に意見の多くが新型コロナウイルスの感染拡大状況から「緊急事態宣言が出る状況で開催するべきではない」や「スタッフにも家族がおり、まつりで罹患者が出た場合を考えると難しい」と反対が多数を占め、全員の意見を聞き樋口委員長が「今回の中止は皆さん心中複雑な所もあろうが総合的に考えると今回は難しい。残念だが今年は中止ということで決めさせて頂きたい」と決断した。新型コロナによる雪まつり中止は昨年の第44回、今年の第45回と2年連続となる。

 実行委では幹事会(阿部哲也幹事長)が町民参加型のまつりに転換、規模縮小し大割野会場で飲食を伴わず検温など対策を取りながら日中イベントを行い、スカイランタン打ち上げを希望する町民は夜にニュー・グリーンピア津南に向かう実施案を提案。これに「先に中止ありきではなく、コロナもあるがやれる方法を考えた方がいい」と賛成意見もあった。一方で反対意見には「津南でも感染者が出た。これから先まだまだ拡大していくのでは」や「開催したとしても人が本当に来てくれるのか。子どもたちの思い出作りも大事だが、まつりで感染者が出たら大変なことになる」など中止を求める声が相次いだ。会議の中で「昨年も中止で何もせず終わった。せめて今回は花火を上げるなど何かをするべきでは」と新たな提案があり賛成の声もあったが、実現可能かなど詳細議論はせず、雪まつり中止が決まった。

 副実行委員長として会議に出席、委員それぞれの意見を聞いた桑原悠町長は「実行委員の方があっての雪まつりであり、その決定。開催中止は残念ではあるが、まつりで感染者を出さないというのが町のスタンスであり、津南の方々は経済よりも感染予防対策への関心が高い。中止の決定を尊重したい」と話している。

≫タブレット端末導入を 津南町議会新年度予算要求、町がどう判断

​≫新型コロナ感染者発生事業所対応に評価の声 津南町在住者

​≫関口市長、桑原町長、宮川村長 年頭訓辞

​≫ワインファンを 越路商事・城沢さん、ソムリエに認定

≫大胆な統廃合も 市総合教育会議、学区適正化総括で意見 

≫35年かけ改良 国道403号、小白倉工区が完成

≫郷土の魅力満載、地域カレンダー

≫波紋広げる中学統合 下条地区振興会が考える会

≫年賀状57万通、十日町市 ドカ雪のなか出発

≫正月企画の鉄印帳、直筆の記帳で人気 ほくほく線十日町駅

≫戦中の悲話『アオや!』創作童話を内田きみさん(小滝出身)出版

≫火の用心呼びかけ

≫支援する会結成 津南中等、協賛金活動

≫土偶、マタギ、地名考も 津南学『第9集』発刊

≫年末年始入込状況 新型コロナ・大雪自粛で半減

≫社会福祉に浄財、教職員の公孫会 十日町と津南に

≫赤羽国交大臣が新博物館を視察 国宝土器に関心

≫市民活動に関心、20団体を紹介 めっかめっか

■好評連載

≫<新米ママ子育て日記466回>「当たり前じゃないよ」​

≫<霜月の表情>「ひっそりと新年・外出自粛の2年参り」(津南)

≫<本って最高・高橋しげ子226回>「ようこそ!葉っぱ科学館

<とっておきの私の山行>山田 努さん 「もう最高!!立山2泊3日①」

<ドクター栄美子のこころとからだの学校16>『「鬼滅の刃」の主人公も瞑想で全集中』

<私の名作めぐり・庭野三省292>志賀直哉の短編① 「城の先にて」

​ほか

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