2022年(令和4年)9月
2022年9月24日(土)
公設民営、「コロナ窮地」正念場
2021年度決算 観光施設・温泉施設、回復兆しはあるが…
9月定例議会で指定管理や業務委託など「公設民営」施設の2021年度決算が公表されたが、コロナ禍の厳しい経営状況が浮き彫りになっている。大地の芸術祭の作品効果でコロナ前に国際的な人気スポットとなり、2019年度に過去最多入込みを記録の『清津峡渓谷トンネル』は2021年度は前年度減となり、経営する「株式会社なかさと」第27期(2021年4月〜2022年3月)決算では、売上は前年比増だが国のコロナ関係補助金などが減額となり、前年度黒字決算から一転、赤字決算になっている。他の「公設民営」施設の多くはさらに厳しい経営状況で、「コロナ後の経営が見通せない状態だが回復傾向にあり、国内観光がどこまで回復し、加えて外国人観光客がどこまで戻るかがポイントになる」(経営関係者)との見方も出ている。
(詳細は2022年9月24日号をご覧ください)
コロナ後も人気が続く清津峡渓谷トンネル(2019年8月)
第20回の節目を迎えたクロアチアカップサッカーフェスティバル(18日)
市民グループ立上げ、さらにクロアチア交流を
十日町市交流20年、W杯・五輪で深まる親交
サッカーワールドカップ日韓大会2002の合宿地となってから、交流20年目を迎えている十日町市とクロアチア共和国。昨年の東京五輪パラリンピック2020でもホストタウンになり、テコンドーや空手、柔道チームが同市で事前合宿したのは記憶に新しい。長年の交流に感謝をとクロアチア五輪組織委員会は東京五輪選手村で使用した43インチの大型テレビをホストタウン事業で交流の同市内3校(鐙島小、馬場小、ふれあいの丘支援学校)に寄贈。贈呈式は18日に実施。駐日クロアチア共和国特命全権大使のドラジェン・フラスティッチ氏が3校関係者に贈った。大使は「クロアチアと十日町市の良い関係は続く」、関口市長は「スポーツ、文化のお付き合いなどこれからも続ければ幸せ」と、さらに縁が深まることへの期待感を話している。
(詳細は2022年9月24日号をご覧ください)
「人の流れを」と中心部の大割野商店街に来月1日開所の「まちなかオープンスペース」
「なぜ連休、オープン施設では」
津南町「だんだん」 来月1日開所、設置条例可決したが…
「オープン施設なのに毎週2日間休館するのは町民利用の面からも影響があり疑問がある」。津南町が大割野に来月1日開設予定の「まちなかオープンスペース(OS)」(愛称・だんだん)。その設置条例は9月定例議会12日に議案審議。まちなかOSは開館 時間は午前10時〜午後7時半、火曜・水曜が定休予定。この平日連休に議員から疑問符が付いた。「平日に2連休するのは利用者に不便ではないか」(滝沢元一郎氏)、「テレワーク施設というが、町民のための施設なのか。町外者のために見える」(石田タマエ氏)と、町民目線の施設ではないという疑義が相次いだ。採決は賛成7人(久保田等、関谷一男、江村大輔、村山道明、吉野徹、草津進、風巻光明)、反対5(滝沢元一郎、小木曽茂子、石田タマエ、桒原洋子、津端眞一)の賛成多数で可決。オープン後、どんな利用状況になるか注目が集まる。
(詳細は2022年9月24日号をご覧ください)
練習に励む妻有ネクサスの中学生と真霜監督(中央)
地域クラブ化に小中一貫
妻有ネクサス、ジュニアも本格始動
中学部活動の地域移行をにらみ、少子化でチームが組めない野球部員の地域化を昨年度から進めている中学軟式野球クラブ「妻有NEXUS(ネクサス)」(真霜崇監督)。今年度からは小学6年生を対象にした「妻有NEXUSジュニア」にも取り組み今月23日、結団式を開いて本格始動する。夏の地区大会で「卒業」となる6年生の練習と大会出場の機会を設ける場とする一方、小中一貫指導で本格的な地域クラブ化への足掛かりにしていく考えだ。
妻有NEXUSジュニアには十日町市内を中心に津南町を含め21人が参加する。すでに地域大会は終了し、6年生はそれぞれのチームから引退した状態だが、今後は新たなジュニアチームとして様々な大会に挑むことが可能となる。その第1弾が結団式直後の24、25日に開く十日町カップ。周辺自治体から少年野球チームを招いて開く。同ジュニアを含め6チームが参加する。
(詳 細は2022年9月24日号をご覧ください)
自主研修に来町の農水省若手職員に郷土料理を説明する涌井さん(左、3日)
農村を五感で学ぶ
「津南町」農水省若手が自主研修
里山の今を五感で学ぶ—。農水省消費・安全局で働く20代の若手職員6人が津南町に自主研修に3〜4日に来訪。町森林組合の食品加工工場見学、JA津南町の雪室見学、さらに町森林組合長・涌井九八郎さん(72、相吉)方で地域食材満載の夕食会。夕食会では冷凍保存していた木の芽(アケビの新芽)やコゴミの和え物、ネマガリタケの卵とじなどを食べ、初めての味を堪能。さらに畑でジャガイモ収穫を行うなど、中山間地の農村を体験。入省2年目、自主研修リーダーの相馬知季さん(28、東京大学大学院医学系研究科卒、技監)は津南初来訪で「北海道出身ですがジャガイモ堀りは収穫の時以来。食育課に所属しているので地域の現実を知る良い機会になりま した」と話した。
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3年ぶり開催の越後妻有クラフトフェア。全国から集う作家との再会を喜ぶ声も(10日)
「雰囲気最高」、全国で話題に
越後妻有クラフトフェア 3年ぶり開催に98展
「3年ぶりに来たけど、やっぱり高原の雰囲気が良いね」。出店者も来訪者も笑顔だった。越後妻有クラフトフェア2022は10、11日にニュー・グリーンピア津南で開催。新型コロナ禍でこれまで中止を余儀なくされていたが復活。北は青森県、西は広島県からの27都府県から98展が参集。木工、陶芸、革細工、絵はがきや絵画など多彩な手作り品が ズラリ。来訪者は物づくり職人と直接顔を併せながら、世界に一つだけの逸品を買い求めていた。南魚沼市から来訪の田村綏子さん(やすこ・78)は、コロナ前から何度も同フェアに来訪しているファン。「つい気に入った同じ作家さんの商品を買っちゃいます。津南の高原の風、広がる空がとても気持ちよくゆったりした時間が過ごせます。復活してくれて嬉しい」とにっこり。
(詳細は2022年9月24日号をご覧ください)
2022年9月17日(土)
「なぜ残せない」、進路選択に不安
十日町高松之山分校校区・PTA最後の訴え、関口市長「先ず再編の全体像を」
「なぜ、こんなに良い学校がなくなるのか…」。新潟県の県立高校の再編計画の直撃を受ける十日町高校・松之山分校は、同校PTAや地元地域、さらに地元自治体の「存続要望」の願いが相次ぐ中でも、県教委は方針通り松之山分校を隣の松代高校に「統合」する形で分校廃止の方針を変えていない。先月31日、松之山自治振興会は県庁に出向き、県教委・佐野哲郎教育長に「大切な教育の場である」と再度存続を要望した。だが県教委は今月7日「松之山分校は統合」を公表し、当初方針通り進める意向を示した。正式決定は10月中旬の県教委定例会で決まるが、地元松之山地域や同校PTAは最後の望みを抱き、関係機関への働きかけを続ける。(関連記事9月10日号「10代のまなざし」)
先月31日、松之山自治振興会の樋口一次会長、中島武雄副会長らは県庁に出向き、尾身県議同行で佐野教育長と面会し、松之山分校の重要性を話し、存続要望書を手渡した。樋口会長は「魚沼全体で生徒数の減少が進んでいる。数の論理ではない存在意義が松之山分校にはある。何度も県教委には話しているが、様々な事情で中学時代に大変な経験をした子たちが松之山分校に入学し、自分を取り戻し、充実した高校生活を送る姿を見ると、この分校の必要性と大切さを実感する。こうした教育の場が失われることは、学びの場を奪うことになるのではないか。松之山分校はなくてはならない教育の場である」と存続を強く求めている。
(詳細は2022年9月17日号をご覧ください)
来月の県教委定例会で今後が決まる県立十日町高松之山分校(13日)
宮中ダムにJR東日本がサケ遡上調査用のトラップを設置(9日)
「帰って来いよー」
JR宮中魚道、調査始まる 目標1000匹、11月10日まで
カムバック・サーモン。信濃川中流域水環境検討協議会が計画しJR東日本が実施しているサケ捕獲の今年度調査は9日、JR宮中ダム魚道に調査用トラップ(ウライ)と自動計測装置を魚道上流側に設置、11日から調査を開始した。昨年は全国的にサケの遡上が減少、宮中ダムでも遡上数は330匹に留まり、今年の回帰に期待をかけている。
宮中取水ダム試験放流検証委員会は5年前に終了したが、サケの遡上調査を含む同ダム下流の水環境のモニタリングは継続。さらにサケが西大滝ダムを遡上する数が極端に少ないことから、西大滝ダム下流水環境調査検討会を設置し調査を進めている。
(詳細は2022年9月17日号をご覧ください)
町立津南病院
実質負担軽減、14年ぶり低水準に
町立津南病院 「単独1.5億円」達成、改築視野に中長期計画も
多額の一般会計からの繰入金が大きな財政負担となっている町立津南病院だが、2021(令和3年)度決算で一般会計繰入金が14年ぶりに3億円を切った。2015〜2017年は5億円以上の繰入が続いたが、院外薬局化による薬の在庫圧縮、地域包括ケア病床拡充による診療報酬の加算増、歯科廃止と診療科見直しの取り組みなどで徐々に減少。さらに新型コロナワクチン接種や関係検査の国委託料などで医業収益を増やしたのが要因とみられる。「経営改善が進んでいると認識している。職員の意識改革、院長のリーダーシップのもと様々なチャレンジをしている結果」(桑原悠町長)。一般会計からの繰入金減は継続できる病院運営だけでなく、予算を別事業に回せることに繋がり、津南病院の経営改善は町財政の根幹になっている。
(詳細は2022年9月17日号をご覧ください)
まつのやま学園音楽部が2年目の校外演奏会を開いた(10日、JA松之山支店で)
響け地域の詩、合唱曲で
まつのやま学園音楽部が「杉の木」披露
中学生のハーモニーが地域に染み渡った。まつのやま学園(浅井貞夫学園長)の音楽部(村山葵部長、10人)による「校外演奏会」は10日に行い、JA十日町松之山支店と松之山温泉街の2会場で実施。Tシャツの背に「music is an Explosion」(音楽は爆発だ)とプリントしたユニフォームで登場、『こんにちは』の輪唱からスタート。アニメ『タッチ』、バラード『家族になろうよ』など30分余に渡り合唱ハーモニーを響かせ大きな拍手を受けた。9年生(中学3年)5人にとっては、これがラスト舞台。村山部長は「今までの練習の成果を出せたと思います。音楽ってやっぱり楽しい」とにっこり。