2022年(令和4年)4月
2022年4月30日(土)
アートとともにある自然、それをめぐる人々の暮らし
大地の芸術祭、29日開幕
越後妻有2022大地の芸術祭は29日開幕。145日間(4月29日〜11月13日)の会期はこれまでにない挑戦だ。十日町市と津南町の里山や市街地など約760平方㌔の人の暮らしの中でアートを展開。その最大の目的は「地域の元気創出」。過疎化・高齢化・少子化の典型地域とされる妻有地域だが、8回目となる大地の芸術祭は、エリア各地で住民の元気を創り出している。
『人生のアーチ』イリヤ&エミリア・カバコフ(旧ソビエト連邦/アメリカ)写真は本紙撮影
(詳細は2022年4月30日号<大地の芸術祭特集>をご覧ください)
「命の道」ルート決定、総事業費620億円、「10年で」
高規格道路・十日町道路、十日町インター周辺整備も加速、地元期待感高まる
上越魚沼地域振興快速道路「十日町道路」(総延長10.8㌔)。全体事業費620億円で整備計画が進むなか、道路センターラインが確定し、いよいよ着工に向け取り組みが本格化する。これまで関越高速道や魚沼基幹病院に繋がる道路は大雨や雪害の災害時に通行止めが多発するなど、十日町道路は通年の安全な道確保、さらに救急搬送時の救命率拡大などで住民にとっては待ち望んでいた道路。その着工の中心杭打ち式を24日、ベルナティオで開催。来賓出席の参院・佐藤信秋氏(元国交省道路局長)は「『10年で通してくれるよな』と水落さんから言われている」と、同日午後開いた参院・水落敏栄氏総決起大会で開通目標に触れ、関心を呼んだ。来賓には全国道路利用者会議会長で上沼道十日町・六日町間整備促進連絡協議会特別顧問の道路族のドン、古賀誠氏も出席している。この日を待ち望んでいた地元の水沢地区振興会・川田一幸会長は八箇ICと関越道が2026年に接続予定という見通しを話し、「十日町道路が実際に着工となるのはその後だろうが、『10年』という早期開通の大きな目標を佐藤議員が話してくれた。十日町道路は予算はかかるがやって貰うしかないもの。引き続き協力しながら、早期開通をお願いしていく」と期待感を述べた。十日町インター周辺開発整備の取り組みもいよいよ始まる。
(詳細は2022年4月30日号をご覧ください)
再選を期し集会に出席した花角知事ら(中央が水落参院議員、24日、ラポートで)
「故郷に感謝、故郷のために」
水落参院議員、再選めざす
「故郷に感謝、故郷のために」を政治スローガンに掲げる参院・水落敏栄氏(79)。7月10日投開票の参院選で全国比例で出馬、4期目をめざす。総決起大会は24日、ラポート十日町で開催。水落氏は「安心安全なまちづくり」で上沼道十日町道路や十二峠新トンネル整備促進、新潟県出身として「故郷発信のお手伝い」とし佐渡金銀山の世界遺産登録の推進、日本遺族会のトップとしてロシアのウクライナ侵攻に触れながら「平和への活動」を次期の活動の三本柱にする姿勢を参集の150人余に発表。第二次大戦で父を亡くした水落氏は「母子4人、何とか生活できたのは故郷のおかげ。平和な社会で夢や希望を持ち、未来に進めるよう国会に訴えていく」と強調した。
(詳細は2022年4月30日号をご覧ください)
移住コンシェルジュの窓口を担当する本間さん(右)と滝沢さん
移住の拠点、アストに開設
コンシェルジュで発信強化
人口減少への対応策として期待される移住・定住の発信拠点『十日町市移住コンシェルジュ(総合案内係)』が18日、県認定のスタートアップ支援拠点、シェアアトリエ・アストを手掛ける瀧長商店(滝沢梢社長)が開設した。市の業務委託を受け開設したもので、開業1週間で関東からの移住1件が確定。移住支援員の本間志朗さん(45)は「積極的に情報発信し、細やかな移住相談や移住後のフォローなど総合的なサポートを行っていきたい」とする。今後の取り組みが注目される。
(詳細は2022年4月30日号をご覧ください)
3頭の子ヤギが生まれ、抱っこする上村さん(左)と近所の子どもたち
かわいい三つ子 子ヤギが誕生
南鐙坂・上村農園で
「3頭のヤギが生まれたよ」。アイガモ農法や天日干しなど有機栽培米に取り組む川西・南鐙坂の上村農園「合鴨ごんべい」(上村一昭代表・72)で今月16日、三つ子の子ヤギが誕生した。上村さんは「2頭が生まれるのはよく聞くが、3頭はめずらしい。地域の子どもたちが喜んで見に来るよ」と我が子のようにかわいがっている。
(詳細は2022年4月30日号をご覧ください)
里山ビジターセンターとカフェやバーを併設した松之山温泉街の「湯治BAR」
新たな旅行スタイルを
松之山温泉 観光案内所が『湯治BAR』
景観整備計画で2017年度にグッドデザイン賞を受賞した松之山温泉街に、温泉客向けのスポットが新たに誕生した。観光庁の既存観光拠点高付加価値事業を導入、里山ビジターセンターを改修して完成したのが『湯治BAR(とうじば)』。これまで通り観光ツアーの案内をはじめカフェやバー、コンドミニアムなど設けて23日にオープン。経営する松之山温泉合同会社まんまの柳一成代表は「新しい旅行スタイルの拠点として、コロナと共に歩む湯治スタイルの定着をめざしたい」と話している。
(詳細は2022年4月30日号をご覧ください)
2022年4月23日(土)
マ・ヤンソン/MAD アーキテクツ『Tunnel of Light』Photo:Mari Hiratsuka
アートの力、地域の元気創出を
大地の芸術祭、29日開幕 333作品、民族・宗教・文化・平和・共生つなぐ
新型コロナ感染拡大で1年延長された8回目となる『越後妻有 大地の芸術祭2022」は来週29日、十日町市と津南町の市街地と里山を舞台に開幕する。感染予防による来訪者の分散とゆったり鑑賞を狙いにこれまでの50日間会期を、11月13日までの145日間に拡大延長。人員体制などから初めて「定休日(火・水曜)」を設け、約6ヵ月間の芸術祭初のロングランアート祭典になる。実行委員長の関口芳史市長は「通年開催が地域の願いだったが、コロナ禍という影響もあ145145日間における地域への相乗効果に期待する。
(詳細は2022年4月23日号をご覧ください)
経済産業大臣賞・吉澤織物 本格手描友禅振袖 「きわみ 絢爛(けんらん)」
伝統生かし現代感覚も
十日町きものフェスタ 経済産業大臣賞は連続で吉澤
全国の市場に十日町織物の評価を問おうと大正14年に始まった求評会。それを前身とした十日町織物工業協同組合(蕪木良一理事長)の「十日町きものフェスタ2022」が11日〜14日、クロステンで開催。各メーカーの展示場では商談会が行われた。
フェスタ会場には着物総合産地の実力を発揮し、各社の職人が技術の粋を傾けた織りと染めの作品79点を出品。伝統的技法に加えてレース使いの着物や欧風の柄、古典柄とは違う現代感覚の花々などの作品があり、審査員の関心は高くじっくりと見入っていた。
(詳細は2022年4月23日号をご覧ください)
江村大輔氏
江村大輔氏、町議補選出馬
津南町長選と同時選、欠員1 他にも擁立の動き、町議選と連動か
津南町長選(6月19日投開票)と同時選となる町議補選(欠員1)に、NPO・Tap(タップ)事務局長の江村大輔氏(38、巻下)が20日、出馬を決めた。江村氏は「議員として町民一人ひとりの思いに寄り添い、町の課題を解決するため対話し、町民が当事者意識を持ち課題解決に向けて動く環境を作りたい」と出馬決定の一端を話す。町議補選は他に擁立の動きもあり、江村氏の出馬表明で本格的に動きだすとみられる。
(詳細は2022年4月23日号をご覧ください)
市街地を活性化しようと雪玉製作を体験する市民ら
「雪玉」、芸術祭で雪国演出を
十日町地域振興会連合会 市街地に2000個余、住民参加で
新コロナの感染が、十日町市が掲げる「交流人口の増加」に影響を与えているなか、十日町地区振興会連合会(池田春夫会長、7地区振興会で構成)は、住民の力で中心市街地の活性化をめざそうと『雪玉プロジェクト』をスタートした。かつて大地の芸術祭でアート作品を展開した「雪玉」に着目。住民パワーで市街地を雪玉で彩り、市内外から注目を集めようという試みだ。
雪玉は2009年の大地の芸術祭で、昭和女子大・杉浦久子教授が「雪ノウチ」として本町2丁目周辺で展開した作品。折り紙で2千個の雪の結晶をつくり、好評を呼んだ。その雪玉が「雪国・十日町にぴったりの作品。再び雪玉をつくり、市街地の人通りを増やすきっかけにしたい」と同連合会が取り組んだ。今回も2000個以上の雪玉を製作、きものまつり・成人式や大地の芸術祭、十日町おおまつり、節季市、十日町雪まつりなどイベントに合わせ、市街地や近隣のほくほく線駅などに飾る一方、商店街での購買活動にも役立ててもらう計画だ。
(詳細は2022年4月23日号をご覧ください)
ワクワク食堂でおまけを選ぶ子ども(先月27日、山田さん提供)
ワクワク食堂、子たちの笑顔を
山田健一さんらグループ 地元から米・野菜など提供続々
子どもの笑顔のため、そして人と人が繋がる場所となり、活力ある街になればと十日町市高田町・コモ通りの「ダイニング成ル」店主の山田健一さん(54)らが連携し、子ども限定の予約制テイクアウト「十日町ワクワク食堂」を先月27日にスタート。コロナ禍の2年ほど前から、地域の人のためにできることがないかと妻 由美子さん(54)と共に考え、テレビで取り上げられていた子ども食堂でコロナ禍の子どもと親が置かれる現状を知り、「色々と考えさせられました。自分は料理を作ることしかできないから」と子どもたちに温かい食事を食べてもらいたいと考え、行動に移した。次回はあす24日に実施予定だ。
(詳細は2022年4月23日号をご覧ください)
唐箕を使い農具ミュージックで即興演奏する岡さん(右、15日、津南中等校で)
学校×アート、農具ミュージック展開
大地の芸術祭 ジャズ奏者・岡淳さんと津南中等校がコラボ
開幕まで1週間となった第8回大地の芸術祭(29日〜11月13日の145日間、火水曜定休)。ロングランなアート祭典になるなか、新たな動きも。今回展は県立津南中等教育学校(関口和之校長、335人)も協力。格技場を舞台に、ジャズミュージシャン・岡淳(まこと、58、川崎市在住)が農機具を使った音楽アートやライブを行う。さらに同校有志がこへび隊に参加するなど、地元学生を巻き込んだ展開に関心が集まっている。
(詳細は2022年4月23日号をご覧ください)
雪下にんじん収穫体験する新潟大学生(後ろは伊藤助教。津南原で)
豪雪地農業を体験
新潟大学有志が雪下にんじん掘り
都市に住む新潟大農学部生が雪下にんじん掘りに挑戦した。十日町・津南地域自治研究所(斎木文夫所長)と5年前から交流する新潟大農学部・伊藤亮司助教が連携し9日、新潟大の大学生・大学院生有志3人が津南町に来訪。未だ積雪が約1㍍残る、標高550㍍余の津南原高原で雪下にんじん掘りに参加。ひと冬土の中で過ごした津南特産品を掘り出した。
(詳細は2022年4月23日号をご覧ください)
懐かしい北信中学校の校歌合唱も飛び出した(17日、草加市で)
「ふるさとを盛り上げたい」
東京栄村会、2年ぶり総会 からす踊りの集いは8月に
コロナ禍で開催中止が続き、2年ぶりとなる「ふるさと信州栄村の集い」は17日、埼玉・草加市の「江戸一草加館」で開き、首都圏エリアから懐かしい顔が揃い、栄村からも駆けつけ、近隣ふるさと会関係者も出席し、40人余が久々の再会を喜び合い、統合前の北信中学校の校歌合唱も飛び出し、懐かしいふるさと談義で交友を深めた。
東京栄村会は38年前に設立。隆盛期には会員200人近くまで行ったが、2年前からのコロナ禍と会員の高齢化で現在は150人余り。それでも近隣のふるさと会の中では多く、年間活動も活発だ。
(詳細は2022年4月23日号をご覧ください)
2022年4月16日(土)
十日町市と津南町での座談会で語る片桐氏(6日、津南町割野で)
「原発」争点、現新一騎打ちか
新潟県知事選 花角知事地盤固め、新潟経済同友会副代表の片桐氏
現職と新人の一騎打ちが確実視される任期満了(6月9日)による新潟県知事選は5月12日告示、同29日投開票で実施する。現職・花角英世知事(63)は自民のバックアップに加え、立憲新潟が「自主投票」方針を決めたため、再選への地盤固めに入っている。一方、「原発問題」を全面に出し、『原発、再稼働させません』を掲げる新潟経済同友会・副代表幹事で住宅メーカー「イシカワ」副社長で1級建築士の片桐奈保美氏(72)は、先月の出馬表明後、全県を回り、6日には津南町と十日町市で座談会を開き、「世界最大の原発、柏崎刈羽原発の危険性はウクライナ侵攻でさらに危険が増している。子どもたちの将来のためにも、新潟の将来のためにも再稼働はありえず、原発のない新潟を」と訴えた。
(詳細は2022年4月9日号をご覧ください)
看護師への決意を誓う新入生代表の矢代さん
看護学校、全学109人に
県立十日町看護専門学校 3期生入学、地域医療の貢献へ
「地域に貢献できる看護師をめざします」。新年度で全学年が揃う県立十日町看護専門学校(塚田芳久校長)の第3期生入学式は6日、越後妻有文化ホール・段十ろうで開催。新入生たちは看護師への決意を新たにした。
今年度の新入生は37人。2年生38人と3年生34人は2階席から入学を歓迎。全校生徒は109人となった。
(詳細は2022年4月9日号をご覧ください)
ネット活用から魚沼米販売の方策を探った
魚沼米有利販売、ネット戦略を
市議会・農業振興議員の会 B品農産物に人気、ブランド確保を
十日町市議会の会派を越えて農業を十日町の基幹産業に導こうと活動する農業振興議員の会(小嶋武夫会長)は1日、市役所で十日町産魚沼コシヒカリの有利販売をテーマにし、インターネットを介した販売(EC販売)について研修会を行った。
研修会には会員議員と農業者、農業法人代表、市農林課職員などが参加し、講師はEC販売に精通した新潟市の清水東燁さんが務めた。コロナ感染拡大後、EC販売は20倍に増えて1兆円規模で伸び「ネット上の売り場を持っていないと売り損なう時代でもある。しかし、ただのネット販売ではもう遅い」と指摘。清水さんは『おすそわけマーケットプレイス・ツクツク』を紹介。
(詳細は2022年4月9日号をご覧ください)
廃校活用の「集学校」事業を説明するリングロー・碇社長(旧外丸小で)
何でも拠点『集学校』を提案
旧外丸小学校活用、「リングロー」が説明会
「地域の方はじめ、いろんな人が面白いと思い集まる拠点が『集学校』。皆様の理解を得て入らせて貰えれば、5年、10年、20年と地域に根付いてやっていきたい」。7年前に閉校した外丸小校舎活用に意欲を示す、いったん廃校となった学校をITと地域の力で再生するプロジェクト『おかえり集学校』を全国で進める中古OA・IT機器リユース会社・リングロー(東京・豊島区、従業員191人)の碇敏之社長(48)は初の住民説明会に参集の40人余に語った。
同社『集学校』プロジェクトは4年前に山形・舟形町の廃校舎をリニューアルしスタート。地域住民がパソコンやスマホの使い方を習うITなんでも相談所開設や住民交流場の提供、空教室のレンタルオフィス化など取り組み、さらに校舎の維持管理の一部負担も同社が行う形とし、現在は全国5県5ヵ所で展開。3年後までに全都道府県に開校する意向。町とは企業誘致委託業者を通し縁が生まれた。
(詳細は2022年4月9日号をご覧ください)
町初の社会人経験枠採用の村山さん、草津さん、樋口さん、風巻さん(右から)
「民間経験」に期待感
津南町初の社会人枠 37〜44歳の男女4人を採用
民間活力に期待感—。津南町では初となる「社会人経験枠」で新年度から30〜40代男女4人が働き始めている。同枠採用は村山一郎さん(総務課)、草津美晴さん(福祉保健課)、樋口理絵さん(同)、風巻大五郎さん(観光地域づくり課)。町では「幅広い人材確保により、様々な町政課題を解決に取り組みたい」とする。
初の社会人経験枠採用。年齢層35〜55歳までと幅広く人材を求め、応募者17人から選考。町総務課によると、町内在住者や出身者はじめ、Iターン希望者の申込みがあった。採用した一般事務職4人は37〜44歳の男性2人、女性2人。元大手IT企業セールスエンジニア、町内企業勤務経験者、元予備校事務職、元幼稚園教諭などと多彩だ。町が進めるIT技術活用で行政手続きや業務効率化を図るDX(デジタルトランスフォーメーション)推進などに取り組む予定の村山さんは、家族と共に24年振りに故郷に戻って来た。「町役場は住民のためになる仕事をする場所。これまでの経験を活かし、自分が生まれたこの地域を良くすることに貢献できれば」と話す。
(詳細は2022年4月9日号をご覧ください)
蔵カフェで丸ポスト写真の個展を開催中の長谷川さん
丸ポストに惹かれ
蔵カフェ 長谷川喜一さん個展
今ではすっかり珍しくなった郵便「丸ポスト」。この丸ポストに惹かれ、5年前から県内外で丸ポストの写真撮影を続けている日本写真講師協会・長谷川喜一さん(74、柏崎市)の個展「丸ポストのある風景」が今月3日から津南町大割野の蔵カフェ(ジャックマン秋山望店長)がスタート。どこか懐かしい丸ポストが今も残る津南町秋成郵便局や十日町市本町3丁目も含む24点の写真を展示。「丸ポストは自分で楽しんで撮っているテーマ。ポストは人が使うものなので生活感を入れながら撮っているので、写真に何が込められているか感じて貰えれば」と長谷川さん。
(詳細は2022年4月9日号をご覧ください)
ついに9000人割る
津南町人口 昨年出生数、過去最少38人
津南町の人口が9千人を割った。住民基本台帳の人口総数は8985人(男4371、女4614)。町人口が1万人を切ったのは2017年(平成29年)3月末付。5年で人口は1000人余減った。一方で出生数の減少は深刻。昨年の出生数は年38人と過去最少。町人口ビジョンで23年後の2045年の目標人口は『6100人』とするが、達成は厳しい現状にある。自治体の人口減対策への本気度がさらに問われている。
(詳細は2022年4月16日号をご覧ください)
外国人技能実習生の3年間修了式を行ったアイフォース(後列中央が樋口代表)
グローバル人材を
国際人材革新機構iforce 十日町で技能実習生修了式
地域企業にとっても貴重な働き手となっている「外国人技能実習生」。妻有地域でも加工業や農業、福祉施設などで活躍する技能実習生が増えている。十日町市で技能実習生派遣を行っている監理団体の公益社団法人・国際人材革新機構iforce(アイフォース、樋口公人代表、本部・東京)は12日、同市の精肉加工業ミートコンパニオンで3年間勤務したベトナムとタイ出身の5人を対象に修了式をラポート十日町で開催。樋口代表(42、津南町出身)は、南国から初めて訪れた豪雪地で勤務をこなした5人を労い「日本の技術を学びたい、家族のためにお金を稼ぎたい、様々な思いで日本に来た皆さん。修了後も次の目標をしっかり持ち、何に挑戦するかが人生において大事となる。この十日町での3年間の経験があれば絶対に次も頑張れる」と激励した。
(詳細は2022年4月16日号をご覧ください)
タブレット端末で作動確認しながら使用の無人ロボットトラクターの実演(2020年7月、沖ノ原で)
スマート農業、加速を
2年間の実証終了、「負担軽減」に効果
国事業採択を受け、県と津南町、地元JAや農機具メーカーなどが連携し2年間行った「スマート農業実証プロジェクト」。その成果報告会は先月22日にJA津南町ホールで開催。加工用キャベツ栽培と雪下にんじんでを主なスマート農業対象とした同プロジェクト。人工衛星からの電波で位置情報を把握するGPS搭載で、無人耕耘や自動操舵システム利用で10アール辺りの労働時間短縮、さらに同システム利用で手動運転に比べ耕耘の直進精度が高くなり、その後の作業である定植や施肥作業の効率化も図れたことが判明。一方でドローンによる畑作物の生育診断は「今のところ傾向は一定程度分かるが確実とは言えず、現時点での畑作への導入は難しい」(十日町地域振興局農業振興部)などとした。
(詳細は2022年4月16日号をご覧ください)
可愛らしい新1年生10人が橘小学校の一員に(8日)
十日町・津南 各校で入学式
十日町市立小学校18校で354人、津南町立小学校3校で62人など
新型コロナの影響で延期した学校もあったが、4月に入り十日町市立小学校で入学式が行われ、特別支援学校を含む18校に354人が入学した。
津南町の3小学校で4日、入学式が開催。青空広がる好天気のなか、ピカピカの服を身に着けた新1年生たち62人が6年間通う校舎に入った。
(詳細は2022年4月16日号をご覧ください)
自然や歴史、クマ剥ぎ被害など多彩な発表を行った「第1回栄村の文化と自然報告会」
「知れば知るほどすごい」
栄村 第1回文化と自然報告会
長野県では珍しい火焔型土器出土の意義、希少な動植物が現存する状況、さらには秋山郷のクマ剥ぎ森林被害など、多様性ある発表が関心を集めた。「第1回栄村の文化と自然報告会」は先月、さかえ倶楽部スキー場で開催。テーマ「栄村の文化と自然と再発見!〜知れば知るほど栄村はすごい」で研究者6人が発表した。
(詳細は2022年4月16日号をご覧ください)
標高550メートル余の赤沢山で積雪1㍍余を掘り出し雪下にんじんを収穫(11日)
青白赤コントラスト
卯月の表情・津南町
雪国の春一番の味覚・雪下にんじんが出荷最盛期を迎えている。津南町の収穫地は津南高原や上段台地など、標高5百㍍余の高地に移動。未だ1㍍余の積雪が残る場所も。晴れた日は空の青、雪の白、そして地面に赤いにんじんがあり、雪国ならではのコンストラストを生み出している。雪下にんじんは現在約60戸が23㌶余を栽培。販売額は1億円を超える津南特産物になっている。
(詳細は2022年4月16日号をご覧ください)
2022年4月9日(土)
2022年4月2日(土)
世代差、35歳現職vs66歳元副町長
津南町長選 一騎打ち濃厚、3カ月余の短期決戦
7月8日任期満了の津南町長選は6月14日告示、19日投票。現職で再選表明した桑原悠町長(35)に、現町政運営を疑問視する町議や住民が擁立する元副町長・小野塚均氏(66)の一騎打ちが濃厚となり、春耕を前に早くも激突の様相を見せる。小野塚氏は1日、地元辰之口公民館で記者会見し出馬表明。桑原町長の前半2年間、副町長として町政を支えたひとりで、その両者が町長選で対決する構図となり、住民は驚きと共に様々な感情が交錯する事態になっている。「1期4年、それも32歳で町長に就いた若者であり、未熟さはあるが同時に可能性があるはず。育てることも必要では」、一方で「行政運営はひとりでは出来ない。行政組織というチーム力が問われる。そのためには協調性が大切。この4年間を見て、この先を託せる人材かどうか、疑問は大きい」など、住民の見方は真っ二つに分かれる。今度の町長選は、保育園再編、観光地域づくり法人DMOなど「4年間の桑原町政の検証」だが、一方で「次代を担う世代交代の必要性」「行政の安定性」など、政策論とは別次元の「価値観の差」も論点になっており、対決の構図ながら、その内実は住民感情が絡み、複雑な要素を含む町長選になっている。
(詳細は2022年4月2日号をご覧ください)
松之山・小水力発電の浦田地区の渋海川で流量調査に入る(市役所提供)
再エネ加速、庁舎や小学校で太陽光発電
十日町市、小水力発電の有望地調査も
十日町市は市内消費電力の30%相当を再生エネルギーで創出する取り組みを2016年にスタート。さらに昨年4月には『2050年をめざしゼロカーボンシティ宣言』を行い、脱炭素社会の実現に大きく踏み出している。十日町市は今年、市役所本庁舎、隣接の保健センター、さらに千手小学校の壁面に太陽光発電パネルを設置し、同時に蓄電装置を設備し、「自家消費」と共に「災害時のバックアップ電源」などに活用する事業に取り組む。一方で中山間地の地形的な特性を活用する「小水力発電」の事業化調査も行い、松之山地域の渋海川の候補地で流量調査に入る。さらには次世代の電気エネルギー還元で関心が集まる「水素燃料化」にも取り組み、「水素を作り出すのに化石燃料を使っては再エネ事業ではない」と太陽光発電による水素創出に取り組むなど、ゼロカーボン・脱炭素社会に向けた取り組みを加速し、「再エネの十日町市」の実現に向かう。
(詳細は2022年4月2日号をご覧ください)
認定された14箇所の棚田の関係者(25日、市役所で)
全国最多の認定
つなぐ棚田遺産 十日町市14地区が
どう守る棚田—。十日町市内14地区の棚田が農林水産省認定の「つなぐ棚田遺産〜ふるさとの誇りを未来へ〜」に選ばれた。全国の自治体では最多数となる。一方、津南町では1地区を選定。農林水産省ホームページでPRする。妻有地域15地区の棚田の維持を今後どう図るかが課題となる。なお同認定では全国271地区を選び、うち新潟県は8市町36地区を選出、全国最多数となっている。
(詳細は2022年4月2日号をご覧ください)
雪原カーニバルは会場変更になる可能性も
観光の核、営業休止に
なかさと清津スキー場 雪原カーニバルも変更か
スキー客の減少に加え新型コロナの影響で全国的にスキー場の経営が厳しさを増しているなか、なかさと清津スキー場にもその波が押し寄せた。運営する上越国際観光(南魚沼市)では、スキー客の減少で来シーズンの営業休止を決定。地元・中里地区では「スキー場が廃止されるのでは」と危機感を募らせている。
平成3〜5年にかけてのバブル崩壊でスキー客は激減。平成9年に同社が営業休止の方針を示すと、同村が地元住民の要望を受け1千万円を超す運営費の補助を拠出。営業日は土日祝祭日に限っての営業とした。これに伴い3セクは解消、スキー場名から上越国際を外した。平成20年以降の入込客はシーズン3〜4千人台だったが、ここに来て新型コロナの影響を受け、今シーズンの入込客は営業日35日で2982人(前年は営業32日で4387人)。地元自治体から運営費補助(令和2年度945万円)を受けても経営は厳しい状態だった。
(詳細は2022年4月2日号をご覧ください)
下足滝堤防の改修プランが住民合意で決まった(高い方の丁張りに。昨年11月現地で)
「住民の誇りに」、下足滝堤防改修
「パラペット堤防」導入、堤防高さ維持で
2019年10月の台風19号で大増水の信濃川(千曲川)水害で住宅浸水や収穫後の新米流失など大きな被害が出た津南町下足滝地区の堤防改修は、住民要望で設置の検討会で半年余に渡り協議し、当初計画とは別の改修プランで堤防改修することが先月28日の第4回検討会で決まった。検討会の大熊孝会長(新大名誉教授)は「画期的なこと。住民が堤防改修に直接関わることはこれまでになかった。モデルになり、後世に伝えてほしい」と語った。
下足滝地区は県管理区間のため十日町地域振興局が担当し、被害を受けた住民要望を受け昨年9月、「足滝地区堤防整備検討会」を地元住民や河川工学の専門家など委員5人で設置。水害後、住民は河川工学の第一人者・大熊孝新大名誉教授に現地を見てもらい、大熊氏はそのまま検討会の会長に就き、「歴史と伝統がある下足滝の暮らしを守る」ことを主眼に取り組む。検討会と並行して住民座談会を開き、検討会で示した改修プランを座談会で住民説明するなど改修方法を探った。
(詳細は2022年4月2日号をご覧ください)
『志久見』の地名が初出の『阿野全成下文』(1184)を解説する樋口氏(26日)
大河ドラマも関連
長野県栄村誌 第1回「読み解く講座」
今年2月、60年余ぶりの自治体史『長野県栄村誌』が発刊。オールカラーで記す郷土の歴史風土をより身近にと、村教育委員会では学習講座をスタート。第1回は「ジオ学習講座 栄村誌を読み解く〜歴史編・自然編」と題し先月26日、村役場で開催。村内初め津南町などから30人余が参集。村誌編纂室の樋口和雄編纂主任、村誌自然部会長の清水岩夫氏を講師に、自分たちが住む故郷の魅力の一端を学んだ。村誌活用の学習講座は今後も継続する方針だ。
(詳細は2022年4月2日号をご覧ください)
民謡一色に染めた三清会の「唄と踊りの誘い」
力強さと哀愁、津軽の響き
三味線三清会30周年「唄と踊りの誘い」、会場満席に
冬の日本海の荒波のような激しさや哀愁感漂う津軽三味線と民謡の魅力がステージに―。30周年の節目を迎えた三味線三清会(佐藤清会主、22人)の「唄と踊りの誘い」が先月27日、越後妻有文化ホールで開催。ゲストには本場・津軽から民謡の歌い手や三味線奏者、手踊りの第一人者らを招き、会場は三味線と民謡の世界一色となった。
「津軽じょんから節」の唄で幕を開けた唄と踊り。三清会とゲストが「津軽あいや節」はじめ「おはら節」「よされ節」など津軽五大民謡など次々に披露。三味線歴50年になる佐藤会主は、尺八奏者の廣田公男さんと共に「南部荷方節」を響かせた。また地元の「十日町ブギ」や「花は咲く」を合唱し、三味線で「ふるさと」や「夕焼け小焼け」などもメドレー演奏。さらに少年少女会員が「俵つみ唄」や「両津甚句」など次々に唄い、三味線の独奏もあるなど会場を沸かせた。
(詳細は2022年4月2日号をご覧ください)