2022年(令和4年)12月
今週の妻有新聞ダイジェスト
2022年12月24日(土)
魚道調査、世界発信の重要データ
JR宮中取水ダム つくばで水理模型製作、多様条件でデータ収集
JR東・宮中取水ダム魚道の今季のサケ遡上調査は先月11日終了し、例年通り先月末まで魚道通水をストップし、魚道清掃など行い、今月から通水を再開している。21日、第9回信濃川発電所宮中取水ダム魚道構造改選検討フォローアップ(FU)委員会を十日町市クロステンで開き、魚道に発生するセシュ(横波)の発生を防ぐ方策を「カゴ詰め玉石」を魚道に敷設するなど取り組みをしているが、管理面や清掃時の断水期間などから、「さらなる遡上環境の改善」をはかるため、魚道の8分の1の模型を製作し、なにも敷設しないパターンを含め5ケースで実験を行うことになった。この水理模型は筑波学園都市で製作し実験する。玉石に替わる代替物などを含め実験し、魚道内を魚類遡上に影響がない環境整備のヒントを見出す方針だ。同委員会委員長の淺枝隆・埼玉大名誉教授は「外国の魚道研究に関わるが、これほど多様な調査研究に取り組むのは国内では他になく、外国でもないだろう。この研究データは魚道のあり方にとって極めて貴重なデータになる」と取り組みを評価している。
(詳細は2022年12月24日号をご覧ください)
宮中取水ダム魚道で魚道環境改善にための調査研究が続く(21日、現地で)
JA津南町は現在の米倉庫付近に新米集出荷施設を約8億円で建設(手前が予定地、割野で)
合併前倒事業、魚沼米倉庫建設へ
2年後の4JA合併を見据え、新たな大規模ん米倉庫の建設が決まった。津南町内に来年完成予定で倉庫には津南町産米だけでなく十日町産米も貯蔵保管する方針で、約5万1千俵を保管する低温貯蔵庫となる。さらに均質化プラントも併設する。事業費約8億円。魚沼地区4JA(十日町、津南町、越後おぢや、北魚沼)は2年後『2024年2月1日』に向け合併準備を進めており、県境の地での米集出荷施設の新たな建設は、十二峠を越えた関東圏はじめ、長野経由での中京圏への出荷を見据える。新JAによる魚沼産コシヒカリブランドの積極販売拠点となる。
(詳細は2022年12月24日号をご覧ください)
JA魚沼圏合併 津南町に備蓄倉庫新設、首都圏・中京関西圏への拠点化
300人余が集まった衆院・髙鳥氏の国政報告会(17日)
次期衆院選、四たび「梅谷VS高鳥」か
新5区 高鳥氏本格始動、梅谷氏魚沼氏で集会
次期衆院選から実施の新選挙区割りが決まり、新潟県は選挙区1減となる。新5区は現5区(十日町市、津南町、上越市、妙高市、糸魚川市)に南魚沼市、魚沼市、湯沢町が加わり、有権者数は35万人余(現6区27万人余、うち十日町・津南は5万1千人余)となる。衆院5期の自民現職・髙鳥修一氏(62)は17日、ラポート十日町で国政報告会を開き、「新5区は高鳥、と言って貰っている。年内には支部長に決定する運びとなる」とし、新5区での出馬を語った。一方、野党からは新5区には現6区の立憲現職・梅谷守氏(49)の立候補が決まっており、四回目の『髙鳥対梅谷』の激突となる。前回選は130票差の僅差で梅谷氏が勝利。両候補とも新たに加わる魚沼エリアへの浸透がカギ。梅谷氏は今月18日に立憲現職・米山隆一氏の国政報告会に出席しあいさつするなど、浸透を図っている。
(詳細は2022年12月24日号をご覧ください)
明石の湯閉館を話す関口市長(19日)
「共倒れはよくない」、明石の湯閉館で
関口市長 「22世紀の美術館に」、里山現代美術館モネ拡充
越後妻有交流館キナーレ・明石の湯の来年3月閉館、里山現代美術館モネの拡張方針が明らかになり、市民から「説明がない」や「利用者は地元の人。福祉サービスの削減だ」といった戸惑いの声、「原油代などが高騰するなか、一部市民の利用だけの施設に多額の税金を投入していいのか」など様々な意見が挙がっている。関口芳史市長は19日の定例会見で「温泉施設の共倒れはよくない。総合的に判断した」と今回の閉館方針について語った。
(詳細は2022年12月24日号をご覧ください)
最優秀の「雪国クワガタ販売」を提案の髙木良輔さん
「雪国クワガタ」で収入アップ
十日町ビジネスプラン 最優秀は髙木さんの昆虫ショップ
優れた地域発ビジネスを支援する「十日町市ビジネスプラン審査会」が16日、市役所で開かれ、5プランの提案者がプレゼンテーション。最優秀「特別枠(補助上限百万円)」は、雪国に生息するクワガタの養殖・販売と枯木・落葉など森林資源活用、観光業との連携による地域活力増など掲げた「雪国クワガタ〜日本で最も生態観察ができる昆虫ショップ」を提案した髙木良輔さん(28、松代、地域おこし協力隊)が獲得した。
(詳細は2022年12月24日号をご覧ください)
2度目の再認定を受けた苗場山麓GP。現地審査員に概要説明する地元ガイド(11月、こらっせで)
教育と地域づくりを高評価
苗場山麓GP、2度目の再認定達成
津南町と栄村で取り組み認定8年目の大地の公園「苗場山麓ジオパーク(GP)」。4年に一度、地質研究活動や教育効果、観光への活用など積極取り組みが行われているかの再審査がある。苗場山麓では11月に調査員が現地審査、その結果は日本ジオパーク委員会で協議し、今月16日に電話通知され、桑原悠町長の「再認定ありがとうございます。大変嬉しいです」という応答に関係者から喜びの拍手が起き、二度目の再審査突破を万歳三唱で祝った。
(詳細は2022年12月24日号をご覧ください)
2022年12月17日(土)
再エネ30%相当、十日町市の挑戦
2024年1月稼働 「十日町バイオマス発電所」建設着手
木質バイオマスや太陽光、水力など市内総電力消費量の30%相当を再生可能エネルギーでの創出をめざす十日町市で13日、木質バイオマス発電事業『十日町バイオマス発電所』が2024年1月の運転開始に向け建設に着手した。木質バイオ発電は市内木落のエイシン魚沼工場で進めている「信濃川火焔発電所」も事業化に向け取り組んでおり、十日町地域での木質バイオ発電が本格化している。
(詳細は2022年12月17日号をご覧ください)
十日町バイオマス発電所の建設地(市内四日町地内、赤色部分)
閉館方針で賛否が出ている「明石の湯」(今月8日)
波紋呼ぶ「明石の湯閉館」
越後妻有交流館キナーレ「明石の湯」の来年3月閉館方針が疑義を呼んでいる。明石の湯周辺にはアパートも多く、入居者からは「アパートに風呂がなく、明石の湯が生活の一部になっている。なくなれば困る」と、憩いの場に留まらず生活上必要な場になっている現状がある。明石の湯を巡って賛否様々な声が上がっている。
大地の芸術祭の拠点のひとつ、MonET(モネ)に隣接する明石の湯。周辺にはアパートもあり、「大家から『家賃を上げないために風呂を設けていない。風呂は明石の湯に行ってくれ』と言われた」という入居者もいる。同温泉を生活必需施設にしている人がいるのも現実だ。憩いの場とする常連客の80代女性は「ここの湯で友だちがいっぱいできた。友だちに会うのが楽しみ」と話す。一方で中心市街地から離れた場所に住む住民からは「歩いて行ける温泉など市内でも一部の人たちだけ。送迎バスがあるというし、多くの税金を掛け続けるのは問題」といった声がある。また「できる限りコストを削減し、浴場1区画だけ残し男女交互の入浴施設にしては。美術館併設の温泉というPRもできる」(70代男性)など提案もある。
(詳細は2022年12月17日号をご覧ください)
市民反響さまざま 「生活施設の一部」「市街地だけの利用だ」
官民連携事業研究所・鷲見社長(右)とアナザーワークス・大林社長(左、14日)
民間力と連携、人材確保に
津南町が2団体と連携協定 ふるさと納税・食味鑑定・人事評価で
民間活力を注入—。津南町は14日、行政と企業の橋渡しを全国で取り組むコンサルティング会社「官民連携事業研究所」(鷲見英利社長、本社・大阪府四条畷市)、地域ニーズにあった民間人材と行政をマッチングする複業クラウドを展開する「Another works(アナザーワークス)」(大林尚朝社長)と連携協定を締結。官民連携した事業推進に取り組む。両企業と協定を締結する自治体は県内初。連携第一弾に、現在4万5千人が登録するアナザーワークスの人材マッチングサービス『複業クラウド』の無償トライアルを実施。「ふるさと納税におけるプロモーション推進」、「米・食味分析鑑定コンクールの企画・運営支援」、「人事評価制度の適正化」の3課題に適応する民間人材を公募。来年1月に応募者を選考し、来年7月末まで課題解決のための民間アドバイザーが着任する予定だ。
(詳細は2022年12月17日号をご覧ください)
「ギャオー」と恐竜が駆け抜ける
「ギャオー。白亜紀の肉食恐竜ティラノサウルスが駆ける」—。国宝火焔型土器出土の中条笹山遺跡広場で10日、市内外から参加者性別でメス8頭、オス4頭が集結、アメリカ発祥のレース「ティラノサウルス・レース」を行った。親子連れなどが声援を送る中、恐竜たちは50メートル走や幼児との駆けっこ、借り物競争に息を切らしていた。
遺跡の上を12頭のティラノサウルスが駆けた(10日)
(詳細は2022年12月17日号をご覧ください)
全国出場の南中野球部を特別表彰する市野球連盟創立100周年記念式典
創立100周年、誓い新た
十日町市野球連盟 ハンカチ王子・斎藤佑樹講演会も
十日町市野球連盟(池田和彦会長)は10日、ラポート十日町で創立100周年記念式典を開催。150人余りが参集し長年の歴史を振り返り、「さらに150周年、200周年に向け盛り上げていこう」と誓い合った。
式典で池田会長は「十日町から第1号のプロ野球選手の誕生を期待したい。連盟を子や孫に継承していくことが我々に課せられた使命」と挨拶。会長など務めた中嶋昭夫氏と藤木安治氏に感謝状を贈呈。また全国大会に出場する十日町南中野球部を特別表彰した。
(詳細は2022年12月17日号をご覧ください)
賛成11、反対2で「議員定数2削減」を町議会が採決(9日、議場で)
議員定数「2」削減、来秋改選
津南町議会 審議会答申を受け改選後に
津南町議会の来秋改選は「定数12」になることが決まった。12月定例会最終日、議員発議で行った『議員定数2人削減』案。賛成11人、反対2人の大差で決まった。反対討論では「定数が減れば若い人の議員挑戦も難しくなり、議会のチェック機能も落ちる。住民の声を町政に届けるのが議員の役割。削減に反対する」(桑原義信氏)、「12人に減らした場合、二つの常任委員会は各5、6人の構成となり活発な議論は難しい。14人で二つの常任委員会構成で最低限ではないか」(石田タマヱ氏)の声はあったが、採決となった。
(詳細は2022年12月17日号をご覧ください)
「明石の湯」来年3月閉館
キナーレ日帰り温泉 モネ美術館を芸術祭拠点化、市民から疑義も
十日町市の市街地エリアでは唯一の温泉として親しまれている越後妻有交流館キナーレ1階の『明石の湯』は、大地の芸術祭のメイン施設である越後妻有里山現代美術館MonETモネ)の拠点化を進めるため、来年3月で閉館することが8日の市議会産建常任委員会で明らかになった。市は「大地の芸術祭のさらなる魅力づくりと集客力アップをはかりたい」(産業観光部長)と閉館を説明。一方、市民からは「あまりにも突然。芸術祭は芸術祭、市民の憩いの場も必要だ」などの声が上がっている。
「明石の湯」は、建築家・原広司氏設計のモダンな日帰り温泉施設。きもの柄からネーミングされた。大地の芸術祭拠点施設キナーレ内にあり、市民利用のほか芸術祭来訪者や県外からの営業マンなどが利用し、今期の大地の芸術祭でも来訪者に好評で、市街地の市民からは「銭湯感覚で気軽に行ける憩いの場」になっている。
明石の湯の「来年3月閉館方針」は8日、産経委員会で市が説明し、芸術祭拠点施設のモネをさらに充実させ、大地の芸術祭の中心的な拠点化をはかる方針。計画では温泉施設跡を芸術作品の展示スペースに改修し、新たに1430平方メートルのアート作品面積を確保。これにより作品展示スペースはこれまでのモネ2階展示場の約2倍の広さになる予定で、常設展のほか企画展など計画するとしている。
(詳細は2022年12月10日号をご覧ください)
来年3月で閉館方針が出された「明石の湯」(8日)
日本とクロアチアの両チームを応援したクロアチアホームタウンクラブのパブリックビューイング(6日午前3時頃、越後妻有文化ホールで)
ブラボー!「夢の試合だ」
「十日町にとって夢の試合、ブラボー」—。サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会決勝トーナメント1回戦で、8強入りをかけて対戦した日本とクロアチアの試合は6日午前零時から始まったなか、十日町市の「クロアチアホームタウンクラブ」(若山裕理事長)では越後妻有文化ホール・段十ろうでパブリックビューイング(PV)。延長PKまでもつれ込む熱戦に、会場は大盛り上がり。十日町から両チームに熱い声援が響き、「新しい景色」が広がった。
PV会場には平日深夜にも関わらず両国代表のユニフォームを着たクラブ員ら92人が参集、国旗を手に声援を送った。前半、日本が得点すると「やったー」「すごい」と歓声、後半にクロアチアが得点し追いついた場面でも大きな拍手が起き「よくやった」と声が飛んだ。PK戦で日本が敗れると「あー」と会場は一時静まり返ったが、「クロアチア、日本の分まで頼んだぞ」と声が飛んだ。
(詳細は2022年12月10日号をご覧ください)
サッカーW杯 日本対クロアチア戦、深夜のPVに大歓声
交流した市民と懇談する看護学生たち(2日、県立十日町看護専門学校で)
看護学生、地域で学ぶ
県立十日町看護専門学校 十日町版ホームステイ的な現地学習
「実はほかの看護学校も考えたんです。でも生まれ育った地域に貢献したいと思ってこの学校を選びました」と県立十日町看護専門学校1年生で十日町市下条から通学する水落愛さん(18)。「妻有地域で活躍する看護師育成をめざす」指針で開校3年目となる県立十日町看護専門学校(塚田芳久校長、108人)、来年3月には第1期(34人)卒業生を妻有地域の医療現場へと送り出す。今月2日、1年生36人が「地域の人々とのふれあい実習発表会」を開いた。実習は地域への理解を深め、地域住民との交流を通して妻有地域への愛着を育む目的で行う十日町版ホームステイ的な地域学習で「県内でも先駆的なカリキュラム」だ。
学生は地域に出て行き博物館などの見学や住民との交流で妻有地域の文化、歴史、暮らしを体験。これからの学びにどう活かして行くのかを交流家庭の前で10チームがそれぞれ発表した。
(詳細は2022年12月10日号をご覧ください)
講演する村山雨景さんと作品(5日、越後妻有文化ホール段十ろうで)
波乱万丈人生語る
染色作家・村山雨景氏 「ケンチとコロの物語」出版
友禅技法など『雨景染め』で全国的に知られる十日町市稲荷町3丁目出身で染色作家の村山雨景さん(75、長岡市在住)が創作60周年と全国800回個展達成記念さらに自伝本「ケンチとコロの物語」出版記念で特別記念講演会を5日、越後妻有文化ホール段十ろうで開いた。
「どこに行っても十日町出身だと自信を持って話しています。故郷はいいものです。雪は降って寒いけどそれが十日町を代表する季節ですね」と村山さん。両親が携わっていた織物業に15歳で進み、京都で友禅染めなどを学び、その後、日本画の技法も取り入れ、独自に生み出した技法の『雨景染め』で活躍。下絵から染絵までの複数の工程を全て1人で創作する。
自称「最初で最後」の講演会では「波乱万丈」の青年期を振り返り記した自伝本の内容を中心に話した。
(詳細は2022年12月10日号をご覧ください)
長野・小諸市での引継ぎ式に参加した桑原町長ら(中央左が食味鑑定士協会・鈴木秀之会長、3日)
コメの一大祭典、どう津南アピール
米・食味分析鑑定コンクール 来年12月1、2日開催、長野・小諸で引継ぎ式
世界一のコメを競う、国内最大規模の審査会「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」。第25回大会は、来年12月1、2日に、津南町開催が決まっている。新潟県では初。なお今年の開催地は長野・小諸市。新型コロナ禍もあり、3年ぶりの有観客となった第24回大会。3日に現地を訪ねると、飲食・展示スペースにはキッチンカーや露店、農業や肥料の展示ブースもあり、「おコメの祭典」の雰囲気が満載。ただ大勢で賑わう形ではなく、全国から静かに人が集まり、ゆっくりと時間を過ごし開催地がどんな場所かを楽しむ雰囲気が見られた。
第24回大会では、最高部門の「国際総合部門」金賞は18点を選出。津南町からはグリーンアース津南・桑原健さん(41)が初受賞。
(詳細は2022年12月10日号をご覧ください)
2022年12月10日(土)
2022年12月3日(土)
議員定数「18〜22」、削減論多数
十日町市議会特別委員会 限定数24、「6〜2削減」、常任委員会再編も
次期改選(任期2025年5月14日)までに議員定数や議会運営、議員倫理など議会改革に取り組む十日町市議会・議会改革特別委員会(富井高志委員長・委員8人)は30日、第5回委員会を開き、各委員が「議員定数の具体的な根拠と数」を持ち寄り持論を説明し、具体的な定数を示した。現定数「24」の維持は1人だけで、他は「18人〜22人」と削減論が多数を占めている。
委員会では富井委員長以外の委員7人が議員定数のあり方に意見を述べ、具体的な改定後の議員定数とその根拠を示し、他の市議が傍聴するなか説明した。
議席順に説明し、中林寛暁氏は『数期先の改選を見据えた18人』と現定数6人削減を提示。中林氏は「常任委員会3委員会から2委員会への検討や、議員が2つの常任委員会に属することを検討。現在も地域に議員がいない地域があり、それによって大きな問題が起きている声は聞いていない」などと意見を述べた。
(詳細は2022年12月3日号をご覧ください)
145日間で57万人余の来訪となったが、里山現代美術館モネなどの入込は前回展より減少(4月29日撮影)
「清津峡人気」どう波及させる
145日間のロングラン開催となった「第8回大地の芸術祭」。実行委員長の関口芳史市長は先月28日の定例会見で入込客数が過去最多の57万4138人となったと発表した。ただ2018年の前回展は51日間で54万8380人。数字上は4・7%増となるが、住民からは「そんなに大勢が来た印象がない。アートに関心がある人は拠点施設はほぼ巡るため、入込数値は重複が多い。もっと人の流れを分析する必要がある」という声がある。
新型コロナ禍で入込みを分散させる目的で初の長期間開催のアート祭典を関口市長は「前回展と単純な比較はできないが、人繰りの課題はあったが県や民間の助けがあり突破でき、成功と考えている。国外からの来訪は期待できなかったなか、長期となることで各季節のこの地域を知ってもらったのは良かった」。関口市長は通年化の可能性に意欲を示しており、今回展の人の流れなどの詳細検証が求められる。
(詳細は2022年12月3日号をご覧ください)
次回2024年 大地の芸術祭過去最多57万4千人
関口市長や松代・松之山関係者が県知事要望を行った(市提供)
県立松代病院、一般19床、包括ケア21床
十日町市、松代・松之山と知事要望 県立県営維持、外観、駐車場改修を
県が地域医療再編の一環で、県立松代病院の病床数削減と包括ケア病棟への切り替え、さらに今後需要が高まるリハビリテーション事業の充実を図る方針。県立病院が2つある十日町地域だが、これにより要望して来た「県立松代病院の県立県営維持」の方向性が示されている。十日町市の関口市長、鈴木議長、さらにまつだい地域振興会・佐藤實会長、松之山自治振興会・樋口一次会長らは先月25日、花角県知事を訪問、県立県営維持への感謝を伝えた。併せて同病院が築50年余となっていることから外壁の剥がれや汚れの修繕、建物内部の老朽化や暗さの改善、病院入口看板や駐車場の舗装などを花角知事に求めた。同要望会は尾身孝昭、小山大志県議の紹介で行った。
(詳細は2022年12月3日号をご覧ください)
移住コーディネーターとサポーター初顔合わせ(25日、町文化センターで)
人と情報が課題、移住支援活動スタート
移住コーデ、サポーター初会議 体験ツアー積極支援 地域密着活動を
津南町移住定住プロジェクトチームが2021年にまとめた提言『移住希望者への働きかけから、受け入れる町民への働きかけを強化する方針への転換』を受け、町は移住担当窓口を一本化し、移住者と町民をつなぐ「移住コーディネーター」を今年9月設置。元町地域おこし協力隊の照井麻美さん(33、船山新田)を起用。移住コーディネーターと共に町内地域を知る町民の「移住サポーター」を募り、先月25日、初会合を開いた。サポーターが企画運営する移住体験ツアーに対し町が財政支援するなど「移住定住」に向け本腰を入れている。先月19日には1泊2日で秋山郷移住ツアーを実施し2人が参加。さらに体験ツアーを企画し、「まずは津南に来て、体験してもらう」事業をスタートする。
(詳細は2022年12月3日号をご覧ください)
二度の不落問題、町の「調整率」が原因
予定価格と3億600万円の大差、賠償問題に波及か
津南町ひまわり保育園増築に関係した「二度の不落問題」は、事業発注者の町の「地域事情を価格に反映する調整率」の低い設定が原因だと、1日の町議会全員協議会で明らかになった。町は国土交通省「入札契約改善事業」採択を受け、今回の不落問題の原因究明を模索。先月16日に中間報告を町議会特別委に説明、1日の全協では特別委委員長が説明した。
不落となった二回目の入札は、津南町の二大建設業のJV1社だけが入札に臨んだ。「かけ離れた差があった」(業者)の通り不落に。この原因究明は町は国交省事業で解明するため、国委託業者による調査活動が続いた。
今回の中間報告で2回目の入札時の落札予定価格を公表。第2回入札予定価格は「7億9483万円」。さらに調査で明らかになったのは、町が不落原因としていたウッドショックの影響額を5500万円と試算している。
不落の最大要因の『調整率』は、発注者側が入札時の予定価格に反映する。
(詳細は2022年12月3日号をご覧ください)
地域ツーリズム研究会を立ち上げた十日町市スポーツコミッション
地域資源でツーリズムを
十日町スポーツコミッション 研究会を発足し構想や立案
「スポーツで地域活性化を」を掲げる十日町市スポーツコミッション(福崎勝幸会長)は先月29日、ホテル&ダイニングしみずで地域資源を生かした地域ツーリズム研究会を立ち上げた。県スポーツ協会の『スポーツと地域活性化の好循環創出事業』を活用し3年間で事業化をめざす方針だ。
同研究会は、スポーツコミッションの役員や所属団体、一般から参加の27人で構成。スポーツや自然、文化、地域住民、食などをコンセプトに『十日町市で元気になる・健康になる・強くなる・美しくなる・笑顔になる』をテーマに、地域ツーリズムの立案に取り組む。
(詳細は2022年12月3日号をご覧ください)