
2022年(令和4年)11月
今週の妻有新聞ダイジェスト
2022年11月26日(土)

十日町管内の小中学校では、今月に入って新型コロナの感染拡大で学級閉鎖が相次いだ
コロナ8波か、家庭感染拡大
先月末から感染急増、インフル同時流行懸念 保育園・小学校も
幼児や小学生などの感染が拡大し、その親世代の20代から40代の感染が広がっている。新潟県は今月17日、前月中旬から今月13日までの1週間ごとの市町村別感染数の推移を公表した。県内では粟島浦村以外の全市町村でこの1ヵ月間で感染者が急増しており、特に先月下旬から今月13日までで各市町村とも急激に増加している。十日町市ではこの2週間で63人、津南町では92人も急増している事態が明らかになっている。行政や医療機関では「感染予防の徹底」を呼びかけているが、年末年始の忘年会・新年会シーズンを迎え、さらなる感染拡大が懸念されている。
今季はさらにインフルエンザとの同時流行も懸念され、初期症状が似ているため、新型コロナかインフルかの判断が難しく、この冬の感染対策を難しくしている。
感染拡大の8波と見られる状況は、先月下旬から急増している。新潟県がまとめた先月31日から今月9日までの感染状況では、20歳代以下が全体の44%余を占め、次が30代〜40代の30%余。感染場所は保育園や小学校が多く、さらに家庭での感染も多い。「保育園児・小学生と保護者世代」が感染の連鎖を起している状況が伺える。
(詳細は2022年11月26日号をご覧ください)

急峻な渓谷に集落が点在する秋山郷。高齢化が進む(23日、中津川右岸から結東を望む)
「秋山郷は日本の最新地」、芸術祭通じ世界へ
2年後の第9回大地の芸術祭で拠点化構想が明かされ、いっきに注目が集まっている「秋山郷」。総合ディレクター・北川フラム氏は「越後妻有、秋山郷は日本の最新地。世界が持つ課題にもっとも肉薄する、いろんな知恵が集まっている」と高く評価している。その最新地・秋山郷は、奥信越でも高齢化率が高い地域で、新潟長野両県を合わせた秋山郷の高齢化率は64%。津南町、栄村の平均を大きく上回る。大地の芸術祭拠点化は、全国の課題である少子高齢化への挑戦でもある。
(詳細は2022年11月26日号をご覧ください)
大地の芸術祭で新たな視点創出 過疎・高齢化、アートの力で再生へ

結東で初めて開いた移住体験ツアーで地区巡りする田代さん、守岡さん(左から、19日)
じっくりゆっくり集落巡り
秋山郷結東・移住体験ツアー 初企画に神奈川在住の女性2人参加
「秋山郷を知りたくて来ました」。そんな神奈川在住の女性2人を迎え19、20日に「秋山郷移住体験ツアー」を結東集落(22世帯)で初開催。体験満載で行う形ではなく、等身大の地域を知ってもらうため地元住民の案内での集落巡りを中心に展開。かたくりの宿に泊まり、夜は住民が採った天然キノコ汁を共に楽しむなど、晩秋の秋山郷の日常を知るツアーは参加者に好評だった。
今回参加したのは、田代伸子さん(50、平塚市)と守岡昌子さん(50、横浜市)。田代さんは十日町市中条出身だが、すでに実家はなく、子育てがが一段落したこともあり移住を検討。第8回大地の芸術祭ではこへび隊として参加。大赤沢分校の作品制作などに関わるうち、秋山郷への興味が増した。
(詳細は2022年11月26日号をご覧ください)

ヤギを見送る子どもたち(9日、まつのやま学園で)
「元気でねぇー」
生活共にしたヤギ卒業 まつのやま学園1年、「忘れないよー」
半年余、学校で生活を共にしたヤギの『あきこ』と『あゆみ』との別れの日がやって来た。まつのやま学園(浅井貞夫学園長)で9日、ヤギの卒業式を行った。「あきことあゆみ、ありがとう。毎日楽しかったよ」。「元気ですごしてね、忘れないよ。だ いだい大好きだよ」などと子どもたちが2頭にメッセージ。さらに『あきことあゆみのひみつ』をチームごとに披露。あきこチームは「10月くらいから毛がふわふわになったよ」、あゆみチームは「寝る時はあきこと一緒、あきこがいないとメーメー鳴くよ」と日々の観察で気づいたことを発表した。
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3千株のツツジが花を咲かせる伊達つつじ原公園(6月3日)
伊達つつじ原、「名所をもう一度」
地元よみがえらせる会、25周年機に「後世に引き継ぎを」
昭和初期、大黒沢に臨時駅開設、1日2万人も
「伊達のつつじ原」を守って後世に—。大正から昭和初期に地域の名所になっていた十日町市伊達地内のつつじ原の再生をと1997年(平成9年)、地域の有志で結成した『つつじ原をよみがえらせる会』(宮澤邦夫会長、33人)が25周年を迎え23日、伊達公会堂で記念式典を開き、後世に引き継いでいく決意を新たにした。
ヤマツツジやレンゲツツジが群生し、「隠れた名所」と地域内外に知られたのが1913年(大正2年)頃。学校行事などで小学生らが訪れていたという記録がある。昭和に入ると茶屋がずらりと軒を並べるほどになり、宝探しや芝居、サーカスなども開かれた。29年(昭和4年)に豊野—十日町間の飯山鉄道が開通すると、翌30年5月に大黒沢地内に花見シーズン限定の仮設駅が設けられると、以後毎年のように仮駅舎が設置されるようになり、最盛期は1日に2万人余りが訪れるほどの人気ぶりだった。しかし戦争末期、つつじ原は軍の飛行場造成計画でツツジは根こそぎ引き抜かれ、つつじ原の面影は消えてしまった。
「あの名所をもう一度」と25年前に地域の有志が立ち上がった。
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津南町初来訪の無印良品移動販売バスに長蛇の列が(19日、ヤマト運輸津南営業所で)
無印バス、大盛況
ヤマト運輸連携 月1回の継続運行も
無印良品の移動販売バスが津南町に初来訪—。今年9月に津南町と連携協定を結んだ、国内外で事業展開する「良品計画」(本社・豊島区)。地域活性化策の一助にと19日、直江津店から食材や衣料品、古本など積んだ移動販売バスが町内卯之木のヤマト運輸津南営業所と竜ヶ窪温泉・竜神の館の2ヵ所に来訪。好天にも恵まれ、無 印バスには行列ができていた。友人と訪れた78歳女性は「どんなものかと思って来ました。今まで津南では買えないものが買えるようになるのはありがたい。もっと日用品とか種類が増えるといいですね」。今後も月1回程度の運行を構想中だ。
(詳細は2022年11月26日号をご覧ください)

作曲家・蓮沼氏のピアノで愛唱歌「ゆめのおか」を歌う児童ら
夢の丘で学び10周年、愛唱歌響く
十日町小、ふれあいの丘支援学校、発達支援センターおひさま
「♪…夢の丘、ここはいつも君にひらいている」。夢の学校 の愛唱歌『ゆめのおか』が体育館に響いた—。『共に生きる〜夢に向かって〜』をキャッチフレーズに、創立150周年を迎えた十日町小(松澤ゆりか校長)と創立10周年のふれあいの丘支援学校(上松武校長)、設立10周年の発達支援センターおひさま(越村智子センター長)の3施設周年記念式典が19日、十日町小体育館で開催。作曲家・蓮沼執太氏が子どもたちの思いや言葉から作詞作曲した愛唱歌を披露した。
(詳細は2022年11月26日号をご覧ください)
2022年11月19日(土)

2年後の第9回展に向けスタートを切った大地の芸術祭閉会式(13日、農舞台で)
次回芸術祭、秋山郷を拠点化
2024大地の芸術祭 自然と人の営み世界に発信、北川フラム氏示唆
早くも2年後の2024年・第9回大地の芸術祭に向けて歩みが始まっている。新型コロナ禍で145日間のロングラン開催で従来とはまったく異なる形式で実施した経験を活かしながら、世界に誇るアート祭典は新たなステップに向かう。総合ディレクター・北川フラム氏は12日、オンライン参加の大赤沢シンポジウムで、第9回展の構想の一端を語った。「今の都市一辺倒、その結果希薄となった都市のあり方、今の社会システムの崩壊がある。越後妻有は元々自然と非常に密接に暮らして来た場所。ここを学び、体験することは非常に大切。越後妻有は日本の最新地。世界が持つ課題にもっとも肉薄する、いろんな知恵が集まっている」と、自然と共にある人の暮らしが今も残る越後妻有が現代社会の課題解決に繋がる視点を示している。
(詳細は2022年11月19日号をご覧ください)

標高700メートルのニュー・グリーンピア津南スキー場の山頂付近。一面真っ白(16日午前9時半)
雪が来た、真っ白世界
妻有地方は16日、今季最低気温となり県境の山が白く薄化粧。ニュー・グリーンピア津南のスキー場山頂部は一面の雪となり、冬到来を告げている。同津南のホテルがある標高650メートル余では早朝明け方に降雪があったがその後みぞれになり積雪はなかった。スキー場山頂部の標高750メートル余の小松原開発地への道路は4センチほどの積雪。朝9時半でも気温2度、紅葉した黄色の葉に雪が積もり、晩秋から初冬への移ろいを見せた。
(詳細は2022年11月19日号をご覧ください)

2024年2月1日合併をめざす。(左から北魚沼・関会長、おぢや・藤島組合長、十日町・柄澤会長、津南町・宮澤組合長。11日、JA十日町で)
JA大同合併、経営体拡大へ
2024年2月
魚沼地区4JA(農協)、2年後の「2024年2月1日」合併へ—。県内23JAを5JAとする方針が出され4年。いよいよ合併に向け協議が本格化する。魚沼エリアでは「魚沼産コシヒカリ」の共通ブランドを持つ5JAが一本化する構想だったが、11日に十日町、津南町、北魚沼、越後おぢやの4JAで作る魚沼地区JA合併研究会が11日に「合併協議会」を設立。同日に第1回会議をJA十日町で開き、会長に柄澤和久氏(JA十日町経営管理委員会会長)、副会長に藤島睦氏(JA越後おぢや組合長)が就任。柄澤会長は「中山間地、豪雪地、魚沼米の共通ブランドがある。JAの使命である営農を支える組織という観点で、魚沼という農業が近い場所で合併の協議を進めたい」と話す。対等合併となり新たなJAを設立する形で行い、名称は公募する。来年1月の各JA広報紙を通し、名称募集を呼びかける予定だ。
(詳細は2022年11月19日号をご覧ください)

宮中取水ダム魚道で今季141匹と少なかったサケの遡上(10月20日)
メス減少、遡上数に影響か
サケ遡上調査終了 宮中ダム141匹、西大滝ダム2匹
サケのメス、わずか20匹—。信濃川のJR東日本・宮中取水ダム魚道で9月11日から2ヵ月間実施したサケ遡上調査は今月10日で終了。遡上数は141匹で、うちメスは20匹だけ。採卵による地場サケの育成に取り組む中魚漁協(村山徹組合長)19P0119の放流活動に支障が出ており、大きな課題となっている。
今シーズンのサケの遡上は、過去最高だった2015年(平成27年)の1514匹に比べ10分の1ほどで、23年の135匹に次ぐ過去2番目の少なさだった。また上流の千曲川・西大滝ダム魚道での遡上は2匹の確認に留まった。
(詳細は2022年11月19日号をご覧ください)

8 年目を迎えている都市部学生企画「松之山温泉ふぇすてぃBAR」(11日、松之山温泉で)
温泉BARで飲み歩き
松之山、学生が地域温泉知る機会に
松之山温泉街と都市部大学生がコラボレーションし好評の「松之山温泉ふぇすてぃBAR(ばる)」。毎冬2月に開くが、今年は新型コロナ影響で延期。同温泉が「インターナショナルシェリーウィーク」登録を受けているのに合わせ今月11、12日に開催。松之山温泉合同会社まんまアドバイザーの井門隆夫氏(國學院大観光まちづくり学部教授)の教え子である立教大観光学部と高崎経済大地域政策学部の学生30人余が来訪し飲み歩きイベントに協力。この日限りのメニューである『天然キノコと秋鮭のホイル焼き』や『あがの姫牛のシェパーズパイ』などを12店で新潟清酒やシェリー酒と共に提供。学生が故郷の厳選日本酒を持ち寄る学生BARもあり、「もう一杯」と夜の温泉街を歩く姿があった。
(詳細は2022年11月19日号をご覧ください)

全22作品が入賞
県発明工夫、管内小中学生が
県発明工夫展審査結果は先般発表。十日町市・津南町児童生徒は各部門全15入賞のうち、発明工夫部門は12人が入賞、模型展部門は10人が入賞。柔軟でユニークな発想を持つ妻有地域の子どもたちの活躍が目立った。
県知事賞を受賞した鈴木愛琉さんの作品『名水守護龍』
(詳細は2022年11月19日号をご覧ください)
2022年11月12日(土)
