
2021年(令和3年)12月
2021年12月25日(土)

今年度の事業化を断念しお詫びする桑原町長(21日、津南町議会全協で)
「問題の先送り」、今年度事業を断念
津南町保育園増築問題 桑原町長「断腸な思い」、資材高騰、2度の入札不落
ウッドショックなど資材高騰の影響で津南町の保育園増築工事入札が二度の不落となり、今後の取り組みに関心が集まるなか、津南町・桑原悠町長は21日、町議会全協で「事業執行を一旦見合わせ、実施設計の見直しを含め検討する。断腸な思いであり、次代を担う子どもたちのための保育園開園が遅れることをお詫びします」と頭を下げ、今年度中の増築工事着手を断念する方針を表明した。ただ、「白紙ではない。建設の方向は変わっていない」(根津副町長)、「何度も協議を重ねて作り上げた実施設計であり、これは生かしながら検討していく」(島田教育長)と保育園再編に伴う建設事業の方針は変わらないことを強調する。今年度予算化の建設事業費は来年3月議会で減額補正する方針だ。来年7月8日任期満了を向かえる桑原町長。「経済情勢を見極める必要があり、厳しい状況のなか、何十年も先延ばしにはできない。俯瞰的なところを見極める必要がある」と、任期中の再事業化には言及しなかったが、保育園再編を進める姿勢は変わっていないことを示唆した。
(詳細は2021年12月25日号をご覧ください)

文部科学大臣表彰を受ける「わくらくランド」メンバーと創始者の根津さん(中央)と富井朝子代表(左隣)
親と子の集い場づくり30年
十日町市 チーム「なかよしランド」が文科大臣表彰
リズム遊びや体を動かす体操など親子で楽しむ活動支援を長年継続する功績を称え、十日町市家庭教育支援チーム「なかよしランド」(富井朝子代表、6人)の文部科学大臣表彰が決まった。富井代表(62、六箇山谷)は「親子が集まり集中して過ごすことで、みんな成長していくと思っています。表彰はスタッフ、公民館の支援のおかげ。長年続けている活動を評価して頂きありがたいです」と話す。表彰式は2月4日、同省で行う。
同チームは家庭教育支援団体として、平成元年(1989)から市の幼児・青少年教育事業「なかよしランド」に協力。グリーンシーズンはめごランド、冬季はサンクロス十日町をメイン会場に、未就園児と保護者を対象に毎週火曜、1時間の親子がふれあい楽しむ教室を実施。乳幼児における家庭教育推進の中心的な役割を果たし、世代を超えての参加があるなど、市民になじみ深い活動となっている。その功績を『親子のより良い関係性の構築に貢献、子どもが他者と関わり合いを学べると共に、保護者同士の仲間づくりの推進に寄与』など高評価した。
(詳細は2021年12月25日号をご覧ください)

国交省長岡国道事務所が市内2ヵ所で十日町道路の説明会を行った(21日、段十ろうで)
「着工はいつ」、期待感つのる
十日町道路、長岡国道事務所が説明会
全体事業費620億円で、2019(令和元年)に国直轄事業道路に認定、推進状況に期待が高まる地域高規格道「上越魚沼地域快速道路」(上沼道)。そのうち「十日町道路」(総延長10・8㌔)はルート帯が決まり、道路幅を決めセンターラインを確定する測量調査が始まっている。国土交通省長岡国道事務所は21日、十日町商工会議所と段十ろうで事業説明会を開催。同事務所からは栗原和幸事業対策官ら5人が出席。商議所は70人余、水沢と吉田地区住民が対象の段十ろうは40人余が参加。『いつ着工するのか具体的にしてほしい』との質問が相次いだ。これに対し長岡国道事務所は「いつ頃までに何ができるかは分からないのが現状。今の段階ではどこから進めるかは決まっていない。ただ、一日も早く通したいという思いはある」と期日の明確化は避けた。現地測量は来年6月まで行い、その後道路幅を確定する予備設計を実施。同事務所は「予備設計ができしだいまた説明会を開きたい」と方針を示している。
(詳細は2021年12月25日号をご覧ください)

共生社会づくりの核として期待される車いすバスケ
共生社会、スポーツで発信
ネージュ 県初の合同車いすバスケチーム
東京オリンピック・パラリンピックを契機に盛んに言われるようなった「共生社会」。妻有地域でその発信源になっているのが総合型スポーツクラブ・ネージュスポーツクラブ(上村良一理事長)だ。同クラブと歩調を合わせて活動する障がい者スポーツサークル・アクティブスポーツ(高橋章代表)では、障がい者と健常者が一緒になってチームを組む県内初の車いすバスケットボールチームを来年3月に、続いてボッチャのチームも立ち上げる方針だ。ネージュが掲げるスポーツによる共生社会づくりとは—。
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町食味審査会の上位入賞者を表彰。中央右がトップの森口さん
2年後本番、機運アップ
2023年食味コンクール津南大会 第2回津南町プレ大会、トップは森口さん
2年後の2023年(令和5年)の「第25回米・食味分析鑑定コンクール国際大会」は津南町開催。コメの祭典に向けさらなる優良米を作り津南大会で多数の金賞獲得をめざし、町が同コンペの出品料を補助するなどで気運アップの取り組みを進めている。今年の第23回大会(静岡・小山町)は全国5141検体が出品。うち町内からは120検体(前年87検体)と増加が続いている。同大会では大型農業法人部門(50㌶以上)でグリーンアース津南・桑原健さん(貝坂)が2年連続で金賞を獲得。なお妻有地域の入賞者では、津南町が町内16ヵ所で行うコメ栽培状況観測の実証ほ場で作ったコメを出品した「米品質・食味向上プロジェクト」が大型農業法人部門で特別優秀賞。十日町市では栽培別部門(JAS・JAS転換中)で合鴨ごんべい・上村一昭さん(北鐙坂)、小学生部門で鐙島小学校5年生チャレンジ学年が共に特別優秀賞を獲得している。
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雁木下に棚田を描いた富井さん(右)と依頼者の小林さん
雁木通りに星峠の棚田
小林さんと富井さんのプロジェクトで
「十日町らしいアートを写真に撮って魅力発信に繋げてほしい」—。本町2丁目と神明町角には数少なくなった雪国ならではの歩道に屋根を掛けた雁木(がんぎ)が残る。貸衣装の「いつ和本町店」の雁木下南側壁面に松代・星峠の棚田をモチーフにした壁画が完成。19日に完成写真撮影会が行われ関係者が集まり祝っていた。
制作者は川西地区上野に住む南魚沼地域振興局職員の富井淳さん(30)。富井さんは武蔵野美大で日本画を学んでいた。いつ和の家主でさいたま市在住の小林亮一さん(54)は帰省する度にさみしくなっていく本町通りを見て「何とかできないか」と考えていた。そこで思い付いたのが「雁木を活かしたアートプロジェクト」。制作者を探したところ、十日町に住む小林さんの姉が同級生の息子の富井さんと繋げてプロジェクトがスタート。材料費は小林さんが持ち、富井さんは休日を利用して無償で描くことになった。
(詳細は2021年12月25日号をご覧ください)
2021年12月18日(土)

昨年公表資料の構想ルート。国道117号と飯山線を高架で超える構想でその先が十日町インター候補地
来年道路ルー ト決定、インター周辺活用も
高規格道路・十日町道路 来週21日、長岡国道事務所が住民説明会
地域高規格道「十日町道路」はルート帯が決まり、いよいよセンターライン(道路中心線)の測量調査が始まり、来年には正式ルートが決まる見込みだ。今月13日、市議会全協で市が計画進捗状況を説明し、今月21日には国交省長岡国道事務所が十日町商工会議所と関係地域の説明会を開く。十日町道路は2019年末に国直轄道路に認定され、事業推進に関心が集まる。昨年10月の長岡国道事務所の説明では「2021年度内にはセンターラインを示したい」との方針だったが、今月から現地測量に入り来年6月には測量を完了し、道路中心線を示す方針だ。さらに地元関心は信濃川左岸、吉田地区に「吉田インター」設置要望が出ており、今後どう具体化するかも関心を集めている。
(詳細は2021年12月18日号をご覧ください)

同敷地内に新築・移転を2年後にめざす「メンタルケア中条」
メンタルケア中条、診療所新築
旧第二病院にみさと苑新築移転
JA新潟厚生連の「メンタルケア中条」の診療所を同敷地内に新築、さらに旧中条第二病院跡地を社会福祉法人・苗場福祉会(湖山泰成理事長)に譲渡し、5年後の2026年度を目標に現在は津南町小下里にある「特別養護老人ホームみさと苑」を移転する計画を14日に明らかにした。
メンタルケア中条は入院機能を持った「中条第二病院」の2019年3月閉鎖に伴い、入院機能のない診療所として同年4月に開設。今回のみさと苑移転に合わせ、敷地内に診療所を新築し移転。移転後も現在の精神科医1人と内科医2人の医師3人体制を維持、診療日数など医療サービスの変更はなく「引き続き中魚沼地域唯一の精神医療の提供を行う」(厚生連)とする。旧中条病院・中条第二病院の入院棟など建物解体工事は今年度から順次行い、新診療所への移転完了は2023年12月を見込む。
(詳細は2021年12月18日号をご覧ください)

2015年作品「人生のアーチ」photo--Nakamura-Osamu
「聖地・十日町」、カバコフ3部作
大地の芸術祭、来夏開催に向け完成 「手をたずさえる塔」「棚田」「人生のアーチ」
来年夏に開催の第8回大地の芸術祭の拠点作品が新たに誕生した。芸術祭を象徴する作家「イリヤ&エミリア・カバコフ」作品「手をたずさえる塔」。「民族・宗教・文化を超えたつながり、平和・対話・共生を象徴する塔。夜にはモニュメントがさまざまな光を放ち、越後妻有から手をたずさえることの大切さを世界に伝えます」(総合ディレクター・北川フラム氏)。「イリヤ&エミリア・カバコフ」作品は2000年の第1回作品「棚田」が芸術祭を世界に発信する大きな契機になり、2015年作品「人生のアーチ」でさらに芸術祭の精神性を発信するなど、「イリヤ&エミリア・カバコフ」作品は芸術祭の象徴となり、今回の「手をたずさえる塔」の完成で世界的な「イリヤ&エミリア・カバコフ」の3部作となり、その「聖地・十日町市」がさらに世界に発信されることになる。
(詳細は2021年12月18日号をご覧ください)

町長講演会の座談会がスタート(12日、津南町加用で、参加者提供)
次期へ始動、「持続発展を」
来年7月任期満了、桑原町長
来年7月8日任期満了の津南町・桑原悠町長(35)が動き始めた。今月12日、上郷地域4会場で後援会主催の座談会を開き、事実上の再出馬への取り組みを開始した。当日は大井平、宮野原、加用、羽倉を一日で回り開催し、これまでの町政活動や今後の取り組み方針を記載の後援会資料を配布し、次期への積極姿勢を示した。
桑原悠後援会「はる会」(村山文雄会長)主催の座談会は当初、今春に予定したが、新型コロナ感性拡大防止とコロナ対策の町政業務に集中するため延期。任期満了まで半年余りになり、地元要望などもあり今回の座談会開催となった。
活動報告の配布資料では新型コロナ対策を重点に上げると共に、「津南産のトップセールス」では生産者とメディアをつなぎ、全国アピールした「ゆり販路拡大」や新幹線直送、さらに1期目の公約でもある農業法人支援では新たなに8法人設立を支援すると共に農業振興基金の創設など「津南の基幹産業振興」を前面に出している。
(詳細は2021年12月18日号をご覧ください)
