2019年10月
2019年10月26日(土)
千曲川・信濃川、過去最大の流入量記録
西大滝で毎秒8,872トン
台風19号による大増水は西大滝ダムで過去最多の毎秒8872㌧(13日午前8時36分)を記録したことが明らかになった。これまでの最多は平成18年7月19日の7528㌧、次が昭和58年9月29日の5385㌧。今回の大増水がいかに大きいか分かる。西大滝ダム魚道は増水で土砂や流木が入ったが、魚道を覆っていたネットなどの破損で、魚道そのものへの被害はなく、23日から補修に取り組んでいる。
約23㌔下流のJR東・宮中ダムでも過去最大の流入量になったとみられるが、JRでは「データを精査中」として数値は発表していない。
過去最大の流入量を記録した西大滝ダム(10月13日午前10時半頃、宮本惣次さん撮影)
魚道が埋まり排出作業が続くが増水でストップ(10月24日)
サケ遡上に打撃、魚道ストップ
信濃川洪水で
台風19号のよる12日から13日にかけた大増水となった千曲川・信濃川。9月11日から開始したサケ遡上調査にも影響を及ぼし、JR東・宮中取水ダム魚道、上流の東京電力・西大滝ダム魚道は、土砂や流木が流れ込み、魚道に通水できない状態になっている。特に宮中ダム魚道には大量の土砂が堆積し、17日から土砂排出を行っているが、台風以降も雨で増水状態にあり、さらに台風20号、21号の接近で雨による増資が予想されるため、土砂排出作業は中断を余儀なくされ、JR東では「早期の通水のをしたいが見通しが立っていない」としている。今期のサケ遡上は12日までに311匹が遡上し、2015年の過去最多1514匹の年に似た遡上数を推移しただけに、台風被害を関係者は残念がっている。
台風19号による大増水は西大滝ダムで過去最多の毎秒8872㌧(13日午前8時36分)を記録。これまでの最多は平成18年7月19日の7528㌧、次が昭和58年9月29日の5385㌧。今回の大増水がいかに大きいか分かる。西大滝ダム魚道は増水で土砂や流木が入ったが、魚道を覆っていたネットなどの破損で、魚道そのものへの被害はなく、23日から補修に取り組んでいる。
一方、下流の宮中ダム魚道は、上流からの大量の土砂が魚道を埋め、ダム直下の魚道入口は完全に埋まり、U字型の魚道の上半分ほどが見えているだけだったが、17日からの土砂排出で魚道全体の形が見えているが、魚道入口付近の排出はこれからだ。大増水以降も降雨による双水状態が続き、さらに台風20号、21号の接近の影響も懸念され、復旧作業は中断している。
JR東では「17日から復旧作業に取り組んでいる。サケ遡上のために魚道を確保したうえで通水再開をめざしているが、復旧のメドは立っていない」として、増水状態が収まって早急に復旧作業を進めたい方針だ。なお今回の宮中ダムの流入量は精査中だが、過去最多は平成18年7月19日の毎秒7463㌧、平成16年10月21日の7003㌧となっている。
今季のサケ遡上は、宮中ダムで9月20日の2匹から始まり、今月5日には39匹、6日に41匹、大増水前の12日は45匹が遡上し、今期への期待が高まっていた矢先の台風被害となった。12日までに311匹が遡上し、過去データを見ると最多遡上の平成27年・2015年の1514匹の年に似た遡上状況で、漁協関係者は「今期は27年を超えるかもしれない」と期待していただけに、台風被害を残念がる。
一方、西大滝ダムでは9月27日に2年ぶりに1匹の遡上を確認したが、以降はなく、今回の台風被害で遡上が期待できない状態になっている。
おもてなしにつなげようと麗艶さんと行った勉強会(20日)
もっと出身者の活用を
もてなし、中国出身の山田麗艶さんが講和
中国の歴史文化や制度を学び、大地の芸術祭でのおもてなしに役立てようと千手神社奉賛会(白井敏夫会長・氏子850戸)では20日、同神社拝殿に広東省広州市出身で津南町・龍昌寺住職の妻・山田麗艶さん(58)を迎え「中国まるごと勉強会」を開いた。
同奉賛会では、神社の旧相撲場が芸術祭の作品となっておもてしを行い、前回の来訪者総数7310人のうち外国人は1313人、うち中国人は829人で外国人に占める割合は63%だった。
麗艶さんは、中国に留学中だった夫と知り合ったことや、地域の小学校で中国から来た子の授業の通訳、外国人妻たちとの言葉の交流サークルを行ってきたことなど紹介しながら、中国の一人っ子政策や学制、観光などをはじめ、頭痛や歯痛などに効く漢方医学の『ツボ』も伝授。また「中国本土と香港、米国に住む友人と旅行をしたが、資本主義を知らない本土の友人は国土が広く人口が多いため、ある程度の独裁は必要と考え、香港と米国の友人は言論自由の大切さを話しました。香港で続く大規模デモは自由を奪われるかもしれないという危機感です」と語った。
芸術祭おもてなしについて「中国人妻たちに通訳を頼むとよい。必要とされ、役に立つと感じれば妻たちは嬉しいです。頼ることもいいことです」とアドバイスした。
花角知事と意見を交わす5人の企業家たち(18日)
起業支援に県も本腰、花角知事車座トークで
2次交通整備、移住先の選択肢に
知事就任から県内各地で開く花角知事・車座トークを18日、十日町市のクロステンで開き、地元の企業家や移住起業家など5人活動報告や課題などを花角知事と話し、知事は「皆さんは一歩踏み出した人たち。その一歩は、何が皆さんをそうさせたのか」など、起業への思いなどを聞いた。出席者は「できる、できないではなく、やるかやらないか。これしかない」や地域観光の対応として「地域交通の支援システムを県も考えてほしい」などの要望が聞かれた。
旅館業や日本酒と食で観光誘客に取り組む山岸裕一さん(松之山温泉・玉城屋旅館経営)は、妻有エリア内での2次交通整備を求めた。「世界から新潟を求めてくる取り組みの特色づくりとして日本酒を組み合わせ、さらにアートの要素を取り入れた誘客が可能」として、新幹線最寄り駅などから妻有、さらに妻有内の移動手段の整備が必要と話す。妻有ビールを起業した髙木千歩さんは「ビール造りのすべての素材を近隣を含む地元でまかなえる取り組みがもうすぐできる。十日町が持つ力、人の力でまだまだできる」と可能性を述べた。アフリカなど外国滞在の経験から中島弘智さん(ふれいファーム三ケ村理事)は「日本での当たり前は外国ではそうではないと強く感じる。田舎のない世代が、この地でと選択肢に入る取り組みが求められるが、生活の中でのビジネスとの関係が大きな課題」と話す。スキー・スノボなどチューンナップ専門店を営む川田裕介さん(雪将軍代表)は「できる、できないではなく、やるか、やらないか、その決断で
前に進むことを考えるべき」などと起業の思いを語った。野生動物肉・ジビエ肉と料理、加工品に取り組む高橋美佐子さん(茅屋や経営)は「猟師の高齢化が課題。このままでは猟ができる人が限られる」と猟師育成の必要性を話した。
花角知事は、「地域内の交通整備は、つなぐ交通が大切。県としても対応している。日本酒のイベントはあるので今度は地ビールも開催できるのでは。生活とビジネスは難しい課題だ」などと話し、「スタートアップ拠点を県内各地に作っていく方針。思いのある人が気軽に寄れる場。そこには人もいて、資金的な相談にも乗れ、ワンストップの場づくりを進めている」と起業や事業活動への県の支援体制を話した。
2019年10月19日(土)
信濃川氾濫 再び浸水
津南町巻下
12日から13日に猛威を振るった、超大型台風19号。津南町では足滝や巻下、押付などで信濃川(千曲川)が堤防を越え浸水。栄村では箕作や月岡に水が入り込み、浸水被害が出た。両町村とも人的被害はない。なお津南町の民家浸水被害は床上3棟、床下11棟。栄村は床上2棟、床下2棟だった。
この台風で津南町は8集落167世帯482人に避難指示を発令。栄村は5集落100世帯249人に避難勧告が出た。昭和57年秋に発生した大水を超える、大きな氾濫となった。津南町は災害対策本部を21日に解散。栄村は今週末に再び大型台風が来ることなどから、災害対策本部を継続している。
10月13日午前9時半過ぎ 津南町下足滝。中央に見えるのが堤防
地元から「対応に疑問」の声
千曲川・信濃川、台風19号で大増水
台風19号による千曲川・信濃川の氾濫で12日から13日にかけて流域の多くの堤防が決壊や越流し、民家水没や床上浸水、堤防損壊など大きな被害をもたらした。長野県境に近い津南町下足滝(6世帯)は13日午前2時半に避難指示が出て、住民全員が真っ暗のなか対岸の旧上郷中学校・上郷クローブ座に避難。指示・勧告は16日に解除されたが、住宅浸水で住めない2世帯6人が町用意の町営住宅に入居している。同集落は信濃川に隣接し、堤防で守られているが、その堤防中央部約120㍍が損壊、応急復旧に1ヵ月半余り要する見込み。一方、同地を通る県道足滝線と堤防の接続部分が堤防より低く、これまでも増水時には土のう設置し浸水を防いできた。だが今回、その土のうは設置されず、大量の濁流が集落に流入した。県管理の場所だが、津南町は「検討したが夜間の設置工事は2次災害のおそれがあったため、実施しなかった」としている。だが地元からは「12日午前に警戒本部を設置し、上流の増水が分かっていたはず。対応には疑問が残る」とする声が上がっている。
今回の増水は記録的な流量だった。新潟と長野県境から上流の東京電力・西大滝ダムでは、10月13日午前8時36分、過去最多の毎秒8872㌧もの大流量を記録。平成18年7月19日の7528㌧、昭和58年9月29日の5385㌧を大きく上回る記録的な増水。
ダムゲート全開ながらもダム本体に激流が押し寄せる状態だった。ダム下流の栄村の流域の箕作、月岡は集落全体が浸水。その下流にあるのが津南町下足滝。県境の宮野原
橋から蛇行する川が、足滝集落手前で大きくカーブ。その突端に県道と足滝堤防の接続部分があり、
激流の勢いが増す場所で増水のたびに土のうを積み、浸水を防いでいた。
住民によると、12日午前2時半、町からの避難指示を受け、地元消防団員が各戸を回り避難を促し、6世帯16人が避難。同日朝8時過ぎから集落内が浸水し、9時には川と同じ高さまで浸水。ただ、県道との接続部分以外の堤防からの越流はなかったという。
「なぜ、土のう設置なかったのか」
台風19号、信濃川氾濫、民家床上浸水
下足滝地区は信濃川増資のたびに浸水しており、昭和56年大増水で堤防が決壊、集落が水没。翌年から新堤防建設が始まったが同年も大増水、建設途中の堤防が流失。新堤防後も平成18年増水で再び浸水。この時も集落の上流側、県道と堤防の接続部分から流入、集落が浸水。以降、増水が予想される場合、土のう設置で防いできた。今回の氾濫で避難した地元の島田英里子さん(50)は「なぜ今回、土のうが置かれなかったのか。12日早い段階で上流での増水が分かっていたはず。記録的な増水だったが、少なくとも床上浸水は防げたはず」と残念がる。一方、津南町では「土のうは検討したが、深夜の作業は2次災害のおそれがあったため土のう設置はしなかった。水が引いてから現地確認したが、あの部分は堤防を越えて流入しており、土のうの効果は薄かったのでは」(建設課)と見ている。
この足滝堤防の嵩(かさ)上げ計画を今春4月、町と県は地元足滝で説明している。同区間は1級河川だが国直轄ではなく県管理区間。津南町が長年、国直轄区間にと要望している場所。下流の津南町巻下地区の堤防改修と同じ事業計画で今年ようやく着工した。だが県管理区間で下流から工事着手のため、足滝地区の着工時期は未定。今回の浸水・堤防損壊で地元からは「同じような大増水が来たら、また浸水する。またかとならないように早急な対応をお願いしたい」と要望している。
2019年10月12日(土)

コメ検査も終盤。高温障害で1等比率が大きく下がっている(10月9日、JA津南町)
過去最低、高温障害影響、農家所得を直撃
1等比率31% JA十日町
今夏の連日35度を超える猛暑が、秋のコメ収穫を直撃している。JA十日町での9日時点の1等米比率は「31%」とJA十日町になってから過去最低の数値となっている。JA津南町は9日時点で「56%」ほど。平地が多い十日町エリアが構音障害を受けた形で、比較的標高が高い津南エリアは高温障害の影響は十日町より低いと見られている。両地域とも出荷は最終期を迎えおり、今後は山間地の出荷を残すのみとなっており、等級比率がどこまで上がるか、関係者は期待と共に今期の低迷に表情は暗い。
JA十日町の魚沼コシの契約数量は約8493㌧(14万1556俵、1俵60㌔)。4日現在の集荷率は66・7%で、このうち1等米比率は29・7%。同期の昨年産米の1等米比率88・8%に比べ、59・1ポイントも大幅に低下した。これは過去20年で最低水準だった平成22年の50・9%を下回る状況となっている。特に十日町産の中でも高評価の川西地区での打撃が大きく今後、高冷地の集荷でやや回復するものと見られるが、過去最低水準は必至だ。
品質低下の要因について、JA十日町では「7月末から8月20日頃までの実が入るタイミングに高温や台風によるフェーン現象に見舞われ、稲の根が弱って栄養を吸い上げることが出来ず、腹白未熟粒や背白粒など成熟していない粒が増えた」と話し、「日本一高品質でなければならない魚沼コシの品質低下で、今後の影響が心配だ」(米穀販売課)と話している。
コメの等級検査ではコメの形、光沢などから1~3等、規格外に分ける。等級は食味への直接的な影響はないとされるが、等級が低いコメほど買い取り価格は安くなる。JA十日町の場合、1等米の買取り価格は1俵1万9800円で、2等米は昨年より300円アップし1万9500円。ただ、2等米の価格のアップは「割高」な2等米となることから、販売業者から敬遠される懸念があるという。
一方、魚沼コシの1等米比率の低下に伴うJA十日町の高品質米独自ブランド・米屋五郎兵衛への影響について、営農生活部の志賀義雄部長は「品質は落ちているが収量は平年並み。その中から厳選するので影響は薄い。ほぼ前年並みを確保できるものと思う」と話している。5種類ある米屋五郎兵衛の全生産量は7千~8千俵。うちたんぱく質含有量や整粒歩合などすべて最高評価のSランクの「極」と県認証特栽米は数十俵程度となっている。
一方、津南町の8割余を集荷するJA津南町は、9日時点で予約数量(約7万5千俵)の71%を集荷。1等米比率は「56%」ほど。1等外の要因の多くが『白未熟粒』。JA津南町・涌井正夫営農部長によると、7月下旬から8月上旬の出穂期の猛暑の影響という。「連日35度を超えた高温障害が出ている。平成29年は冷害で比率が下がった。今期はその真逆の高温障害。最終的に60%台にいくかどうか」と見通しを話している。
このため人気が高い『津南認証米』(品質基準)の出荷数量にも影響し、今秋のコメ事情は生産者にとっても、コメ消費者にとっても秋晴れとはいかない状況。平成29年冷害では1等米比率「52・3%」で農家所得を直撃した。今期、同29年に次ぐ低い等級比率が予想され、稲作農家所得への影響が心配される。
なおJA津南町では、1等外の2等・3等米の仮渡価格の上乗せや29年冷害で実施した緊急支援資金などの支援策の検討に入っている。
「忖度かな、権力への」
文化庁補助金不交付問題で関口市長
大地の芸術祭のオフィシャルサポーターを務めるジャーナリスト・津田大介氏が芸術監督の「あいちトリエンナーレ2019」への補助金不交付を文化庁が決めた問題で、大地の芸術祭実行委員長の十日町市・関口芳史市長は7日の定例会見で質問に答え「(文化庁の不交付は)本質的な事を避けた形式的なことでの対応で、手続き的なことだと。展示内容が悪いから補助金を出さないという論理には決してなっていない」と述べ、「忖度かなと思う。政権への」と、文化庁の対応に疑問の姿勢を示した。
国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2019は、企画展『表現の不自由展・その後』に対する抗議電話や脅迫的な圧力で8月3日から同企画展を中止していたが、8日、66日ぶりに展示再開。会期は14日まで。ただ文化庁は『手続き不備』を理由に補助金不交付を決めている。これは「展示内容の是非が不交付の理由ではない。展示などを巡り予想された『運営を脅かす事態』について、事前に伝えていなかったことを問題視した」としている。その展示は、慰安婦を象徴する少女像や昭和天皇を含む肖像郡が燃える映像作品など、表現の不自由展には16作家、23作品を展示している。
会見で関口市長は、「津田さんからは大地の芸術祭を応援していただいている。あいちトリエンナーレには私も何度も行っている。今回は行っていないが、大地の芸術祭とは方向性が別のものだと見ている。あの実行委員会の混乱ぶりなど、我々ではありえない混乱ぶりだと感じた」。さらに文化庁の不交付には「何かをやって補助金をもらう時、国の意向に沿わないので、内示しておいてダメよというのは、結構やばい話だ。憲法論だと思う。検閲だとか」などと述べ、「公権力は抑制的であるべき」とも。
一方で大地の芸術祭のあり方ついては「地域を元気にしていきたいという大きな思いと動きがあり、(広範囲の)作品の点在でめったに行かない所まで行き、芸術作品の向こうにある何かを見つけて下さいという大きなテーマでやっているわけで、そのテーマを堅持していれば、大地の芸術祭に関しては大丈夫かなと感じだ」と野外アート展の大地の芸術祭の基本理念を改めて述べた。
「オール野党結束を」
平和と共生呼びかけ、打越さく良参院初来市
3年前から野党共闘の要になっている「オール十日町・津南平和と共生」(本間侃会長)で勝利した6月の参院選。新潟選挙区で初当選した打越さく良氏(51、立憲民主)を囲む会を5日、ラポートで開き140人余の参集者を前に、本間会長は「不可能を可能にした参院選の結果だ。野党連合政権の実現の話を本気で話し合えば、政権実現は不可能ではなく、担えるはずだ。立場の違いを乗り越える組織運営が最重要課題だ」と、野党結束の必要性を強調し、大きな拍手を受けた。
参院議員になり初来市のなった打越氏。「参院本会議に出て、首相所信表明の最大のテーマが改憲だったので、おもわずヤジを飛ばしてしまった。必ずやってくる解散総選挙では、恩返しの意味で越後3人娘と共にしっかり皆さんと共に戦っていく」と述べ、参集者の声援を受けた。集いには野党代表が顔を揃え、国民民主の参院・森裕子氏は「私の時から始まった野党共闘・オール野党、新潟県内の共闘モデルになっている。十日町地域では特に共産党の皆さんから世話になった。これまでは越後3人娘だが、これからは越後若草物語で行きます」と会場の笑いを誘った。
集いには衆院・菊田真紀子氏、共産県委員長・樋渡士自夫氏、社民県議・長部登氏、国民民主県連代表・梅谷守氏など全野党が揃った。共産・樋渡氏は「打越事務所では最初から最後まで共産と連合新潟が一緒に事務所で取り組んだ。初めてのこと。今後の選挙も共闘がカギになる」と継続の必要性を述べた。次期衆院選をめざす梅谷氏は「今回の勝利は野党が一つのテーブルで取り組めたこと。オール十日町津南をさらに進化させ、深化し、選挙に勝利したい」と支持を訴えた。集いは立正佼成会・木下悦男十日町教会長の乾杯で懇親会に入った。

地元の「中里火だね会」と清津クラフト
清津狭グッズ開発
渓谷アートの人気でお盆の9日間に3万4千人を超す観光客が訪れた清津峡渓谷トンネル。今月から地元・中里地区のまちづくりグループが「清津峡らしいおみやげ品を」と地域色を生かしたTシャツと缶バッジ・マグネットの販売に乗り出した。メンバーの鈴木敏美さん(71、荒屋)は「利益優先でなく、多くの地元の人たちによって商品化できました。より地域の魅力発信につながってもらえれば」と期待している。
制作した商品のデザインは、県自然観察指導員でもある津南町の中沢英正さんら3人が描いた絵を採用、文字は地元・慈眼寺の住職、斎藤馨爾住職が揮毫するなど地元の人たちがデザイン。Tシャツは清津峡に生息するニホンカモシカやカワセミ、フクロウやホタルブクロなど動植物4種類だが、缶バッジ・マグネットは14種類ある。Tシャツは今月4日からの販売となったが、先行した缶バッジ・マグネットは販売4日で百個以上売れるなど人気だ。
商品開発は、10人ほどのメンバーで構成する地域づくりグループ「中里火種の会」に参加する鈴木さんと江口登さん(65、干溝)、山崎喜久一郎さん(61、山崎)の3人が『清津クラフト』を立ち上げ、6月から準備を進めてきた。価格はTシャツが税込み3千円、缶バッジ・マグネットは同300円で、清津峡トンネルのエントランスや土産物販売の笹小屋、食堂・渓谷で販売している。
今後について江口さんは「さらに清津峡の風景や特徴を生かした土産品を開発していきたい」と話し、トートバッグや付せん、バンダナなどの商品化も進めていく考えだ。